(上記写真は、旅順港に停泊する旅順艦隊)
日露戦争の開戦時点での日本・ロシアの戦力、国力比較
世界地図を見てもわかるとおり、ロシアはユーラシア大陸の東西に横たわる巨大な国家・・ポーランドとファインランドをその支配下に置いていた当時のロシア帝国は、2400キロ㎡にたっしていました。
これは地球上の全陸地面積の1/6を占めでおり、日本の60倍、戦争の行方を左右する基本的な尺度として、総人口を比較すると、当時の日本の人口が4600万人だったのに対して、ロシアは1億2000万人・・軍艦の質・量が死命を決する海軍と異なり、陸軍はなんと言っても兵員数で決まります。
当時、動員可能な兵力は、日本が100万人、ロシアは200万人・・うち極東方面には100万人が配備されていたと考えられています・・開戦当時に限っていえば、ほぼ互角だったといえます。
さらに日本がロシアとの戦争を勝ち抜く為には、日本本土と大陸とを結ぶ制海権確保が絶対条件・・制海権を担当する海軍力に関しては、軍艦の総トン数で比較した場合、日本の22万トンに対してロシアは80万トンと圧倒的に優位に立っていました。
戦艦の数も日本の6隻に対し、ロシアは15隻と倍以上・・しかしロシアはヨーロッパと極東の2正面にそれぞれ艦隊を配備していたから、極東方面のロシアの戦艦に限れば7隻とほぼ互角だったのです。
日本側の分析としては、勝機があるとすればシベリア鉄道全通直前の今しかなく、全通した暁には、ヨーロッパ軍の精鋭が満州に続々移動してくる恐怖に駆られていたのです。
面積
ロシア 2400万平方キロメートル
日本 37万平方キロメートル
人口
ロシア 約1億2千万人
日本 約4千6百万人
国家の歳入
ロシア 約20億8千万円
日本 約2億9千万円
動員可能兵力
ロシア 約200万人
日本 約100万人
日露戦争投入兵力
ロシア 約50万人
日本 約30万人
戦費
ロシア 22億円
日本 15億円
軍艦の総排水量
ロシア 約80万トン
日本 約22万トン