旅cafe

旅行会社の元社員が書く旅日記です…観光情報、現地の楽しみ方、穴場スポットなどを紹介します。…当ブログ記事は転載OK…リンクを貼っていただけるなら遠慮なくお好きにお使いください。

加藤夏希のチョコ学 知恵の結晶チョコレート作り

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NHK 極める!
加藤夏希のチョコ学 知恵の結晶チョコレート作り

女優 加藤夏希
「今日は、特別にチョコレート工場を見学できると言うのでものすごく楽しみです」

チョコレートの案内をしてくれるのが日本チョコレート協会、技術部会長、尾畑暠英さん。

尾畑暠英さん「その手に持ったカカオポッドの中にカカオ豆が入ってます」

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カカオの産地は北緯20度から南緯20度の間、西アフリカ、中南米、東南アジアの高温多湿な地域です。…カカオポッドといわれる実の中には30粒~40粒のカカオ豆が入っていてチョコレートの原料になります。…豆は現地で発酵、乾燥という過程を経て世界各地へ出荷されます

尾畑暠英さん「今日はカカオ豆からどういう工程を経てチョコレートが出来るか…それとヨーロッパに渡ってきたカカオ豆がどのようにしてチョコレートになったかの歴史を学んでいただきたい」

工程① ゴミを除き良い豆を選ぶ
工程② 豆を砕いて皮を取り除く
工程③ 豆を砕いたカカオニブを炒って香りを引き出す
工程④ カカオニブをすり潰しカカオマスにする
工程⑤ カカオマスの油を搾り出す(脂肪55%⇒27%へ)
工程⑥ 材料を複数のロールですり潰す
工程⑦ 長時間練り上げて風味を作る
工程⑧ 冷却後 型に入れて固める

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加藤夏希に舐めさせると…「苦い…うえー…私の知ってるチョコレートじゃないです」…すり潰した状態をカカオマスといい味もまだ苦いのです。

カカオには55%もの脂肪分が含まれていてカカオマスの状態では苦い上に油でドロドロなんです。


チョコレート誕生物語
16世紀の大航海時代、スペイン人が現地の人がカカオをすり潰して飲んでるのを目にします…その後、メキシコを征服したコルテスによってカカオはヨーロッパに伝えられました。

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スペインの宮廷ではそのカカオを当時貴重だった砂糖と混ぜて飲むようになりました…当時の物を再現して加藤夏希に飲ませる。

「チョット違う…すごいザラザラしますね…渋みもある…お水下さい」…当時のチョコラテは、油も多くドロドロ、水なしには飲めません…カロリーが高い事から栄養ドリンクとして飲まれていました…スペインの宮廷で大流行します。

尾畑暠英さん
「実は、スペインは、このカカオの存在を100年間、内緒にしたのです…一方で彼らの植民地で自分たちが使う分のカカオの栽培を始めたのです」

太陽が沈まない国として世界の覇権を握っていたスペイン、チョコラテはスペインの権威を象徴する飲み物だったのです。

尾畑暠英さん
「17世紀になるとこの秘密が漏れ始めます…スペインの王女様がフランスの王様と結婚するのです…コックを連れてフランスに御嫁に行って、チョコラテはフランスの宮廷、貴族に一気にひろまったんです」


食べるチョコレートへの道
産業革命により、時代の主人公は貴族から市民へと変わりました…そして19世紀、カカオに4つの技術革新がもたらされます。


第1の技術革新
油の抽出技術の開発
1828年 オランダ:チョコラテの飲みにくさの問題、脂肪分を抜く機械を発明…プレス機です…カカオマスを圧縮する事で脂肪を絞り出す方法です。

工程⑤ カカオマスの油を搾り出す(脂肪55%⇒27%へ)
現在の工場でも行われています…油を搾ったものをココアケーキと呼びます。(下記画像)…これを粉砕するとココアが出来るのです。

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脂肪分を減らしたココアは、チョコラテの欠点を解消した画期的な飲み物でした…こうしてカカオは、ココアの粉末と脂肪分に分けられます…脂肪分は冷えると固まる事からココアバターと呼ばれています。

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第2の技術革新
固形チョコレートの発明
1847年 イギリス:産業革命を経て忙しく働く人たちは、ココアをお湯に溶かす時間がもったいないと考えます。…そしてジョセフ・フライは、ココアバターの固まりやすさに注目しました。

ドロドロしたカカオマスココアバターを加えて固めてお菓子にするアイデアです…捨てられていたココアバターを利用するという事でチョコレートはついに食べ物になったのです。

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当時の物を再現し、加藤夏希に食べさせる…「ビターですね…それとなんかジャリジャリします」…現在のような形にするには2つの課題が残っていました。

1.舌触り:カカオと砂糖が完全に混ざり合わない
2.砂糖だけではカカオの苦みが残ってしまう


第3の技術革新
ミルクチョコレートの完成
1876年 スイス:チョコレートの苦さを和らげるために多くの人は、ミルクを入れたいと考えていました。ダニエル・ピーターもその一人です。油の多いチョコレートと水分の多いミルクとでは混ぜ合すことはできませんでした。

ある日、友人のネスレに「ミルクパウダーで試したら」と言われ実行してミルクチョコレートが出来たのです。

こうしてカカオ、カカオバター、砂糖、ミルクを混ぜると言う現在のレシピが生まれたのです。


第4の技術革新
粒子を細かくする技術
1879年 スイス:ルドルフ・リンツが材料を混ぜながら細かくすり潰す、コンチェという機械を開発したのです。…すり潰す事で粒子が細かくなり、舌触りの問題は解決されました。

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工程⑥ 材料を複数のロールですり潰す:現在の工場では、リファイナーと呼ばれる機械にかけます…複数のローラーですり潰し、粒子が細かくなる事で生み出されるチョコレートの口溶けの良さが生まれます。

粒子を細かくした後は、昔と同じようにコンチェにかけて練り上げます…実はこの作業は、チョコレートを美味しくする効果があると開発者リンツは知っていたのです。

工程⑦ 長時間練り上げて風味を作る:コンチェで10時間練り上げることで、摩擦熱によって、ミルク、砂糖、カカオマスの3つの原料が一体となったチョコレート独特の香りを作るのです。

工程⑧ 冷却後 型に入れて固める:チョコレート完成…チョコレートの工程には、カカオがヨーロッパに渡ってから400年の歴史が秘められていたのです。

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女優 加藤夏希
「正直、チョコレートの歴史ってもっと浅いと思ってたんです…え!こんなに長い時間をかけて多くの人がチョコレートとかカカオを愛していたんだという事にびっくりしました。過去から受けつがれてきた技術がみんなを幸せにしてくれるチョコレートを作ってくれて本当に良かったなと思いました」

時代とともに姿を変えていったチョコレート…チョコレートの美味しさは、先人たちの試行錯誤の賜物、人間に知恵の結晶だったのです。