旅cafe

旅行会社の元社員が書く旅日記です…観光情報、現地の楽しみ方、穴場スポットなどを紹介します。

池上彰が薦めする一冊『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』

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WBS スミスの本棚annex
池上彰が薦めする一冊は『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』

ジャーナリスト 池上彰(61歳) ~本の力~
忙しい仕事の合間にも毎日必ず書店に行く池上さん…これまで買い集めた本は、2万冊を超えます。

情報源としての本というのは、池上さんはどう感じていますか?
ジャーナリスト 池上彰(61歳)
「ネットですと本人が書いたものがすぐに画面で読めるようになります。そうすると本人は真面目に書いても思いこみ、間違いがずいぶんあるわけです。…しかし、本は著者のあと編集者がチェックし、更に校閲(誤字脱字)だけでなく、事実関係までチェックする人がいて2重3重の過程を経て活字になります」

「だからと言って丸ごと信じてはいけません…いろんな本と照らし合わせ、本当はこのあたりなんだなと自分の中に形作ると言う事だと思います」

本に熱い思いを寄せる池上さんがお薦めする一冊は、『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』です。…イタリアの小説家ウンベルト・エーコとフランスの劇作家ジャンクロード・カリエールの2人が本について歴史から未来まで熱く語り合った対談です。

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すごく装丁が美しいと思ったんですが?
ジャーナリスト 池上彰(61歳)
「そうなんです。私もまず装丁に惹かれました…まさに紙の本は装丁の美しさがあるんです。そして題名が衝撃的でしょ…、『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』」

この本の中で2人は、泥沼のアフガニスタン戦争を始めたアメリカのブッシュ前大統領について話しています。

ブッシュ大統領は、アフガン戦争に関する本を
読んでいなかったので、
イギリス人の経験から教訓を引き出す事が
出来なかった、だから自国の軍隊を
前線に送ったんです。

ヒトラーがナポレオンのロシア遠征のことを
研究していたら、ロシアに侵攻しようなんて
馬鹿な考えは起こさなかったでしょう。

ジャーナリスト 池上彰(61歳)
「イギリスがアフガニスタンに手を出したために、どれだけ手ひどい目にあったのかという歴史の教訓の本が過去にいっぱい出ているわけですよね…人間は愚かですからいろいろな失敗を繰り返します。でも本を読んでいれば愚かな失敗を少しでも減らす事ができます…それが本だと思います」

■池上さんは、この本を団塊の世代に読んで欲しいと言います…第2の人生を充実させるためにどんな本を読めばいいか考えるヒントになるからです。

■…そういう池上さんも団塊の世代のすぐ下の61歳、池上さんのこれからは…池上:「もっともっと勉強したいと思っています」