日本人と大麦
皆さん…皆さんは小麦は沢山食べています。小麦イコール小麦粉ですから…パンやうどん、中華麺、菓子、パスタ、そうめん、天ぷらの衣など…食べています。
でも…実は日本人にとって相性がいいのは大麦なんです。大麦が日本に渡ってきたのは弥生時代の終わり、つまり卑弥呼が邪馬台国を治めていた時代にまで遡り、奈良時代には既に栽培が始まっていました。
その後、味噌や焼酎の原材料として用いられるだけでなく、麦飯として庶民の食卓にのぼってきた日本の伝統的な穀物の一つが大麦だったんです。…しかし、白米を食べるのが一般的になった近現代の食生活では、大麦そのものが食卓に登場する機会が激減してしまいました。こうした状況は、大麦から日本人が受けてきた恩恵をみすみす手放すことになっているのです。
大麦は優れた栄養価を持つ穀物です。精白米…米に比べて…カルシウムは3倍、カリウムは2倍。タンパク質も白米に勝ります。そして特筆すべきは、食物繊維の含有量。大麦は100グラム中8.5グラムの食物繊維を含みます。これはなんと白米の17倍…ゴボウやサツマイモなど食物繊維の含有量がきわめて多いと言われる食材と比べても勝っています。
食物繊維には、「水溶性」と「不溶性」の2種類があり、それぞれをバランス良く摂取することが好ましいとされています。大麦には、この2種類の食物繊維がほぼ半分ずつ含まれており、まさに理想的と言えます。
大麦は決して調理の難しい食材ではありません。…精白した製品が多く出回っているので、玄米などに比べると、大変手軽に炊くことができます。
※…日本人が古くから親しんできた大麦…是非、この機会に見直していただきたいと思います。