旅cafe

旅行会社の元社員が書く旅日記です…観光情報、現地の楽しみ方、穴場スポットなどを紹介します。

談合坂

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談合坂

 

談合坂といえば旅好きの皆さんなら、東名高速道路の談合坂SAを頭に浮かべる事でしょう。
そこで質問…なぜ「談合坂」なんでしょう…有名な話なので知ってる方も多いと思いますが…諸説ありまして…代表的なのは4つの説です。

[1] 近郊の村の寄り合い場所として、この近辺で話し合いが行われた。
[2] 戦国時代に北条氏と武田氏が和議調停などの交渉ごとをした。
[3] 武田信玄の娘が北条氏に嫁ぐ際に婚儀の約束事について話し合った。
[4] この付近にも桃太郎伝説があり、さる、犬、キジが桃太郎の家来になる約束をしてダンゴをもらった。

…この4つ…どれもありそうであり、あったら面白いと思います。
歴史好きの方なら、北条氏と武田氏の話し合いを想像しただけで一晩語り明かせそうです。 

”どれが正しいんだろう”…と思いまして…私、この四つの説を調べてみました。
すると真面目に分析している人がたくさんいました…要約して解説いたします。

もっともらしい2.3の武田氏と北条氏の話し合い説ですが…確かに談合坂や小仏トンネル付近というのは、ちょうど甲州と相模、武蔵の国の境に位置します。
そのため、戦国時代は武田氏と北条氏の激戦区であり、大切な国境でもありました。

しかしながら、この談合坂付近で和議が行われたというはっきりとした文献は残っていません…また、戦の記録もありません。
有名な武田信玄北条氏康今川義元三者合意である甲相駿(こうそうすん)三国同盟もこの地で行われたものではありません。

そして、戦国時代では嫁を嫁がせるというのは同盟やお家のためであり、国そのものの行く末を決めるものでもありました。そのような話し合いがどちらの居城でもないこの地で行われたというのは少し考えづらいです。

そして4の桃太郎伝説です…確かにこの付近には犬目(イヌ)、鳥沢(キジ)、猿橋(サル)、百蔵山(モモタロウ)という地名が揃ってますがそれだけでは単なるこじつけです。

はやはり桃太郎と言ったら吉備の国、岡山です。きびだんごというくらいですからね。もし団子をとるのであれば談合坂ではなく団子坂で良いのでは?とも思います。

 で…残ったのが1の「近郊の村の寄り合い場所として、この近辺で話し合いが行われた」が一番現実的な説ですね。

 

※…結論がチョット夢の無い話しになってしまいました…でも談合坂を世に知らしめたのは何といっても箱根駅伝だと私は思っています。

選手たちの談合坂を巡る駆け引き…毎回ドラマを見せてくれる談合坂の激戦…正月は毎年ワクワクしながら箱根駅伝を見ています…私の大好きな談合坂についてチョットお話をしてみました。