関越トンネル開通秘話(NHKプロジェクトXより)
関越トンネルは、1985年に下り線が開通、当初は片側1車線の対面交通でした…全線開通は1991年です。我々の世代で言いますとつい最近の出来事なんです。
総事業費は当時で630億円…全長は11キロで道路のトンネルでは当時日本最長でした。つい3年前に首都高速中央環状線の山手トンネル(全長18キロ)が開通したのに伴い首位の座を明け渡しました。
関越トンネル開通というのは新潟越後側の地域にとっては悲願ともいうべき事業でした。
開通前は学校を卒業した4割の若者が国を離れてゆきました。
関越トンネル開通前は国道17号線、通称三国街道が谷川連峰を越えるルートでした。
物資思うように大消費地である東京に運べない…スキー場は作ったが三国峠は度々雪に閉ざされて高度成長期の観光ブームに乗ることができない。
NHK プロジェクトX
皆さん、だいぶ前になりますけどNHKで放送していたプロジェクトXとういう番組ありましたよね…その中で関越トンネルの工事を描いた物語がありました…題名が「悲願の関越トンネル 一発発破に懸ける」というものです。
全部はさすがに紹介できませんから番組巻頭のナレーションを読み上げます。
皆様は、頭の中で中島みゆきの「ヘッドライト・テールライト」をBGMで流しながら読んでください。
『新潟越後の物流は厳しかった…三国街道、うねる峠道、農作物は容易に運べず、観光地への客も度々阻まれた…突き上げる地元の声…そしてプロジェクトが動いた。…(地元有力者の声)「関東並みの生活を何とかしなきゃいかんだろう」…日本列島の背骨を貫通させる巨大トンネル工事…作戦は一発発破…大量のダイナマイトで掘り進む…しかし挑む岩盤、地下の圧力によって生まれた魔の岩が次々に襲い掛かった…更に昭和57年、東名高速日本坂トンネルでおきた史上最悪のトンネル事故、玉突き事故で車170台が炎上、煙に巻かれ7人が犠牲…その余波で警察消防より、”今のままでは関越トンネルの開通を認めない”…と迫究極の安全対策を迫られる…そして谷川岳の猛威が無情にもトンネルに牙をむいた』…とあります。
※…大変なドラマがあったんです…この巻頭のナレーションを聞いただけで興味をそそられますよね。…大変な難工事を経て完成にこぎつけた関越トンネルです…皆さんも心して関越トンネルを通りましょう。