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NHK BS世界ドキュメンタリー シリーズ原子力の残痕

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NHK BS世界ドキュメンタリー シリーズ原子力の残痕

2010年 国際環境映画祭 グランプリ受賞作品
オンカロ』 地下深く 永遠に~100,000年後の安全


遥か未来の人類へ
メッセージを送ります…絶滅していない事を祈りつつ…

覚えておくべきです…ここは私たちがあるものを埋めた場所、理由は遥か未来に生きる人類を守るためです。…この施設を作る為、私たちは太変な努力をしてきました。

この場所は、このまま永久に手を付けずにいてください…かき乱す事をしてはいけません。…人類が生きて行ける場所ではありません。決してここには近づかないように…そうすれば安全です。

ディレクター ミカエル・マドセン
「ここは、あなたたち人類が来てはならない場所…『オンカロ』です。…フィンランド語で隠し場所、オンカロの建設は20世紀、私がまだ子供だった頃に始まり、全ての作業が終わるのが22世紀、私がこの世を去ったずっと後です。

オンカロは、10万年の間持ちこたえなければなりません…人間の作ったものがその1/10ですら姿を保った事がありません…しかし私たちは現在の文明の力を信じています。

成功すればオンカロは、この文明で最も長く持ちこたえた建造物になります。

遥か未来にあなた方がこれを発見したらオンカロは何を語りかけるのでしょうか?」
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NUCLEAR WASTE
放射性廃棄物

 オンカロ 技術本部長 ティモ・エイカ
「人類が原子力を使って発電を始めた時から副産物として放射性廃棄物が出る事はわかっていました…そしてそれを誰にも害を及ぼさないで処理しなければならないことも…しかし放射性は器物を消し去る事は出来ません…無いものにする事も出来ません。

どうすれば放射性廃棄物を安全に処理できるか方法は、いくつも検討されました。
1.ロケットで太陽に送り込む
2.海底に埋めてしまう
などですが非現実的なものや、ふさわしくないものばかりです。」

今世界にどの位の量の放射性廃棄物があるのでしょうか?…
オンカロ 広報部長 ティモ・セッパラ
「世界全体の放射性廃棄物は20万トン~30万トン…その間のどこかでしょう…こんな危険なものがどれだけあるか誰も正確な数字を掴んではいないのです」

もし放射性物質が外界に漏れ出せば、広大な地域を立ち入り禁止にしなければなりません…未来の世界にそんなばしょがあってもいいのでしょうか?


INTERIM STORAGE
中間貯蔵

今、私たちは使用済み核燃料を地上にある水槽に保管しています…現在、世界にある高レベル放射性廃棄物の量…少なくとも25万トン。

放射性廃棄物が人体への危険性を持続する期間、 …少なくとも10万年。

水には放射線を遮蔽する性質があります…だから水中に保管しているのです。

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スウェーデン核燃料廃棄物管理会社 ペーター・ヴィキベリ
「水槽での保管は、今後10年、20年、100年ぐらいなら可能かもしれません…しかし1000年となると?…まして10万年なんて…」

オンカロ 広報部長 ティモ・セッパラ
「使用済み核燃料を安定した状態で貯蔵しておく確実な場所は地上にはありません…たとえ100年でも難しいですね…何千年なんてとても保障できません。

保管している間、ずっと監視している事が条件となります。…水槽を冷却する電力も必要ですし、メンテナンスを欠かすわけにはいきません…大きなコストがかかり続けるのです。

しかし、そこまでしても廃棄物を永久に貯蔵しておく事は出来ないのです。…この100年の間に世界中を巻き込む戦争が2度もありました…地上という場所、私たちが住んでいるこの世界は、とてももろく不安定なのです。

永久に安全な方法が無理なら、出来るだけ安全に貯蔵しておく方法を考えなければなりません。」


THE PERMANENT SOLUTION
永久的解決策

オンカロ:北緯60度14分06.54秒、東経21度28分55.39秒。
高レベル放射性廃棄物の最終的な処分は、どの国でも実行には移されていません…フィンランドは、この分野で間違いなく先駆者になるでしょう。

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放射性廃棄物の最終処分施設は、極めて長い年月を想定して建設されます…少なくとも10万年は持ちこたえなくてはなりません。

人類は長い歴史を持っています…しかし、それも10万年という歳月の長さに比べれば、ほんの一瞬です。…10万年…私たちの想像を超える時間です。

スウェーデン核燃料廃棄物管理会社 ペーター・ヴィキベリ
「10万年の間、核の廃棄物を人間や他の生き物から安全に隔離する事が可能である事、それを証明したいのです。」

オンカロ 広報部長 ティモ・セッパラ
「最終処分施設の建設と場所を決定しました…フィンランドの18億年前の地層を利用します。…この岩盤の地層は、遥か未来まで変動する事が無いと私たちは考えています。…最低でも10万年、そこまでは大丈夫でしょう。」

スウェーデン核燃料廃棄物管理会社 ベリト・ルンドクヴィスト
「重要なのは処分施設を自己完結させる事です…つまり管理の必要が無く、そのまま放置できるものにするということです。…地下の岩盤の状態は安定しているので変化が起こるとは考えられません。…しかし、地上は違います…経済不況や戦争が起こるかも知れません。」

高レベル放射性廃棄物の最終処分施設・オンカロは段階的に建設が進められ、2100年、22世紀に閉鎖されます。…地下500mの処分場が満杯になれば入口を分厚いコンクリートで密閉します。

オンカロは、フィンランド国内だけの放射性核廃棄物だけでいっぱいになり、100年後に永遠に閉鎖されます。…数千年前、エジプトのファラオの墓が二度と開けられる事がないよう願って閉じられたように…。

オンカロ 広報部長 ティモ・セッパラ
「我々の想定では6万年以内に氷河期が訪れます…そうなると現状の全てが消えてしまう…草木は皆枯れ、あらゆるものが凍りついて地表は永久凍土となるでしょう。…最終処分施設がここにあった事も人々の記憶から消えてしまうでしょう。」


HUMAN INTRUSION
人類の侵入

10万年以内の遥か未来に人類がオンカロを見つけて開けてしまうかもと思いました…人類の侵入です。…それが一番恐れられている事です。

オンカロの安全を脅かす最大の要因は、人類そのものなのです。

スウェーデン核燃料廃棄物管理会社 ベリト・ルンドクヴィスト
「将来、誰かが放射性廃棄物の埋めてある場所まで掘る事が出来たとし、オンカロのような施設を見つけた時、未来の人類はそれを何と考えるか?…古代人の宗教的な建造物ととらえるかもしてません…たとえば墓地とか…宝の蔵とか。」

エジプトのピラミッドを見てください…我々はその全てをいまだに解明できていないのです。…放射性廃棄物の最終処分施設についても同じような事が起こりえるのです。

遠い未来の人類には、私たちがこれを何のために建設したのか理解されないと考えなければならないのです。

未来の技術が非常に高いレベルに進歩しているか、それとも石器時代のレベルにまで後退しているか予想できません。…あるいは、掘る事は出来ても見つけたものを解明する技術が発達していないという水準かもしれないのです。

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放射性廃棄物管理評議会 カール・R・ブラケンヒエルム
ローマ帝国は誕生し、繁栄し、滅亡しました…私たちの文明も同じような過程をたどるでしょう…オンカロは危険だと後世の人類に警告し続ける事は不可能なのです。」

オンカロは世界初の放射性廃棄物の最終処分施設です…しかし、ここでは人類全体が抱えている放射性廃棄物の一部を処分する事しか出来ません。

全ての廃棄物を隔離して行く為には、無数のオンカロを建設しなければならないのです。


遥か未来の人類へ
メッセージを送ります…絶滅していない事を祈りつつ…

未来のあなた方に警告します。…私たちは手に負えない危険な物質をこの洞窟の奥に封じ込めました…それは、あなた方の時代になってもなお危険なのです。

ここは決して来てはならない場所、すぐ引き返して二度と戻ってこないでください。
この先へは、絶対に進んではいけません。

 

 

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