北海道は富良野…
ラベンダー畑 ファーム富田
北海道と言ったら「北の国から」…北の国からと言ったら「富良野」…富良野と言ったらラベンダーです。
テレビドラマ「北の国から」で知られるのが富良野のラベンダー畑。…今回は観光農園、ファーム富田を語ります。
富良野に来たら、こちらに寄ななきゃいけません。ファーム富田は、北海道空知郡中富良野町にある農園。主にラベンダーを中心とした花を紹介しています。
園内にはドライフラワーを使用した土産店、飲食店、ギャラリーや資料館もありまして、入園無料で楽しめます。
ラベンダー畑存続への戦い
ファーム富田の奇跡
1950年代後半から北海道のラベンダーは、香料の原料として次々と農家が生計の為に植えていた。特に富良野地方では最盛期には250戸が栽培を手掛けていた。
でも、時代とともに値段の安い化学香料に押され、70年代には、ほとんどの農家がラベンダーを植えるのをやめて農作物栽培へと転換し、ラベンダー畑が姿を消していった。
そんな中、『ファーム富田』の富田忠雄氏は、そんな状況の中でも夫婦で育ててきたラベンダーを大事に守りながら栽培を続けてきた。
著書「私のラベンダー物語」より…
『…5月の上旬。私は目をつぶるような気持ちでトラクターをラベンダー畑に乗り入れました。踏みつぶされてバリバリという音をたて始め、ラベンダーの枝が折れ、株が砕けてゆくのです。まるでラベンダーが悲しい悲鳴をあげているかのようにも聞こえました。もはやトラクターを先に進める事は出来ません。振り返ると、家内が畑の隅にうずくまって泣いていました。だが、「もうラベンダー畑をやめて整地しよう」と、思ったが妻の助言もあり、苦しくても、もう1年だけ延期した。…』
そして。。。。。奇跡が起こった!
ラベンダー畑が、たまたま当時の国鉄のカレンダーに載り、その風景の美しさに魅せられ全国の人々が訪れ始めた。
富田氏は「運命の扉が開いた」と書いている。来園した人たちが感動する姿に、富田氏は励ませれて再度、栽培に打ち込んだ。
そして何とかラベンダーを生かそうと、家族総出で作ったラベンダーの匂い袋や香水が富良野のお土産として評判になり、植物性香料の優秀性が見直された。
今ではラベンダー畑には、遠くアジアなど海外からも含めて年間100万人以上の人々が訪れている。
ラベンダーに打ち込んだ富田氏の熱意が産んだ美しい花畑の風景に多くの人々は感動し、そして魅了されている。
…というような奇跡のドラマがあったんです。富田ご夫妻の粘りと頑張りがあって我々は富良野でラベンダーを楽しむことが出来るんですね。
ファーム富田 施設案内
ファーム富田、総面積約15万㎡。一番のうりはラベンダーですが、他にも季節のお花が沢山。総面積約15万㎡という広大な敷地に畑が13ありまして…
花人の畑、倖の畑、彩りの畑、トラディショナルラベンダー畑、春の彩りの畑、秋の彩りの畑、森の彩りの畑、花人ガーデン、グリーンハウス(温室)、マザーズガーデン、森のラベンダー畑、山の彩りの畑、白樺の森
…それぞれ特徴を出して楽しませてくれます。
施設紹介
年間100万人の来場者があるだけあって施設も充実しています。
園内14の施設があり…
花人の舎、ドライフラワーの舎 、ギャラリーフルール、香水の舎、プロシェの舎、ポプリの舎、倖の小路 、倖の小路、花の舎 、花の舎、ポピーの舎 、ポピーの舎、森の舎 、蒸留の舎、ラポートの舎、倖の舎、アルブの舎
…など…ウェルカムハウス、飲食、お土産、ギャラリー、ラベンダーからオイルを抽出する施設まであります。
中でも注目は、”花人の舎” 。こちらの2階に「富田ラベンダー資料館」がありまして、ここには富田氏がいかにラベンダーに人生の夢を賭け、そしてラベンダーとともに歩んだ歴史を知ることが出来ます。 …是非、立寄っていただきたい。
ラベンダーイースト
忘れちゃいけないのがラベンダーイースト。ファーム富田から十勝岳連峰に向かって東に4kmほど行った上富良野東中地区にある、日本最大級のラベンダー畑です。
香料作物としての生産のための畑として、水田だった土地を整備し、ラベンダーを植栽しています。
富良野盆地の田園地帯に囲まれ、東側には迫力ある十勝岳連峰、南側には雄大な富良野西岳・芦別岳と連なる夕張山地を望むことができるこの地は、富良野地方のラベンダー栽培発祥の地でもあります。
管理人の独り言
ラベンダーについて説明しておきます。ラベンダーはハーブです。木本性(茎が木質化して何年も生育を続ける植物)です。
北海道富良野のラベンダー畑ほどの花園は難しいにしても、一面に群生させると美しいものです。 多くの品種がありますが、花の美しさと香りのよさでいえば、イングリッシュラベンダーが随一です。
しかし、北海道のような寒さには強い反面、高温多湿に弱く、暖地での夏越しは難しいラベンダーです。暖地であれば冬も開花する四季咲き性のデンタータラベンダーなどがあります。
イングリッシュラベンダー(コモンラベンダー)Lavandula angustifolia
南フランス・プロバンス地方原産。高温多湿に弱く、寒さに強い。鮮やかな紫色の花と芳香が特徴。
ラバンディン Lavandula×intermedia
原種のスパイクラベンダー(L. latifolia)とイングリッシュラベンダーの交配種で、比較的耐暑性に富み、寒さにも強く栽培しやすい。
ラバンディン‘グロッソ Lavandula×intermedia‘Grosso
ラバンディンの品種で、香りもよく花も美しい。生育旺盛で花つちがよい。樹高80cm、株幅1mほどのこんもりとした形のよい大株になる。
フレンチラベンダー Lavandula stoechas
ウサギの耳のような苞のある花穂がかわいらしい。耐暑性に富み、夏越ししやすい。耐寒性はやや弱いが、暖地でも枯死するようなことは少なく、栽培しやすい。
フレンチラベンダー‘キュー・レッド
Lavandula stoechas subsp. stoechas f. rosea ‘Kew Red’
フレンチラベンダーの品種で、赤みを帯びた紫色の花。コンパクトにまとまるので、コンテナ植えに合う。
デンタータラベンダー Lavandula dentata
スペインのバレアレス諸島、アフリカ北部原産。葉の縁に細い切れ込みが入る。四季咲き性。香りはやや弱い。フリンジラベンダーとも呼ばれる。
ピナータラベンダー Lavandula pinnata
カナリア諸島、マデイラ諸島原産。耐暑性に富むが、耐寒性は弱い。花穂は3つに枝分かれし、秋から初夏まで開花する。レースラベンダーと呼ばれることもある。
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