
日蓮終焉の地 “法華経の聖地”
身延山久遠寺(みのぶさんくおんじ)
山梨県身延の久遠寺について語ります。
日蓮宗の総本山。門前町が三門まで続き、東谷・西谷には数々の宿坊があり、境内には本堂、祖師堂、仏殿、五重塔など大伽藍が広がり、本堂の地下には、国宝、重文などの寺宝を収めた宝物館があります。
日蓮は晩年の9年間を見延山で過ごしております。1274年53歳の年に入山し、1282年61歳でこの世を去るまで、見延山で法華経の読誦(どくじゅ)と門弟たちの教導に終始しました。
時は鎌倉時代、日蓮がどう生きて何を成し遂げたかは、身延山に入る前の鎌倉を拠点に活動していた時期によるところが多いのです。禅宗、念仏派との争いに端を発し、伊豆伊東、佐渡と二度の流罪。三度に渡り幕府を諫めながら受け入れられなかったため「三度聞き入られずば山林に身をかくせ」との故事に従い、領主の南部実長公の招きにより身延に入山し、晩年の9年間を過ごしたのです。
日蓮の見延山に入る前の凄まじい生きざの詳しくは、こちら「日本人と宗教 - 旅cafe」で詳しく語っていますので参照ください。
遺言により、墓は身延山に建てられ「この山を本として参るべし」との言葉から見延山久遠寺が日蓮宗総本山として今日に至っています。
日蓮宗総本山 身延山久遠寺
やはり「さすが総本山!」厳かな雰囲気の中にある古刹。普段過ごしている場所にはない、神秘的な空気に包まていく内に、まるで全身が浄化されているような気分になります。まさしく “パワースポット” 。
そして見延山は、境内だけでなく参道から奥之院まで、とにかく見どころが満載。なおかつそれぞれに仏教的な意味が込められているので、知れば知るほど興味深い!宗派を超えて多くの人が訪れるのも頷けます。
それではマップにて説明いたします。
「赤枠:総門」「赤⇒:門前町」「青⇒:三門」「青枠:本堂」「黄枠:御廟所・御草庵跡」「ピンク枠:市祖師堂」「ピンク⇒:身延山ロープウェイ」「緑枠:奥之院」「ピンク枠:裏参道」「緑⇒:千本杉」

総門
身延山の入り口にある「開会関」という扁額が掲げられた総門。「開会関」とは「一切の人々は法華経の信仰によって仏になる」との意。つまり、この門を入ることで、仏の世界に入ることを示しているそうです。

門前町
総門を経てしばらく行くと、約1kmの賑やかな参道「門前町」が待っています。仏具、お線香店などが並ぶ落ち着いた雰囲気の商店街、名物 ”みのぶまんじゅう” のお店があっちこっちに…駐車場もあります。(1時間300円~)…正直、イマイチ感は否めませんが…それなりに楽しめます。

三門
次に現れるのは、立派な三門。普通は「山門」。実はこれ、悟りに至るには「空・無相・無願」の三解脱門を経るという仏教の教えにならっているそうです。つまり、本堂を涅槃に見立てて、そこへ至るために通る門だから「三門」なんです。
三門に安置されているのは仁王さま。 “健脚の神” とも言われ、足の病を治すというご利益で知られるそうです。三門の傍らには参拝した方が御礼に供えた草履がたくさん並んでいます。

菩提梯(ぼだいてい)
三門をくぐった途端、空気が変わるのを感じます。荘厳な雰囲気とても神秘的。
参道の右手には、宮沢賢治の碑が。実は、賢治は熱心な日蓮宗の信徒。有名な「雨ニモマケズ」が書かれていた手帳には、お題目とお曼荼羅も記されていたそうです。
続いて目前に現れたのは、先の見えないほどの長い石段。これは “悟りにいたる階段” の意で「菩提梯」と呼ばれています。287段あり、お題目の「南無妙法蓮華経」になぞらえ、7区画に分かれているそうです。
男坂、女坂で迂回する手もありますが…是非とも石段を上っていただきたい。一つの石段が30センチぐらいありまして一段上がるごとにかなり足に来ます。でも、登り切った時の爽快感、なんとも言えません。
足腰の弱い方、お年寄りが石段を下りるのは危ないと思いますが…上りは大変だけど手摺もありますし、休みながら上れば大丈夫。…そして帰りは女坂で緩やかな坂道を使って帰りましょう。

本堂
日蓮聖人が法華経の根本道場として定められて以来、日蓮宗の総本山として信仰されてきました。本堂は身延山で一番大きな御堂。明治の大火により焼失しましたが、昭和60年に再建。地下には宝物館(拝観料:300円)があり、身延山に関する貴重な資料が展示されています。

御廟所・草庵跡
「身延に墓を」という聖人の遺言に従って建てられた日蓮聖人の廟墓。草庵跡は日蓮聖人が9年間住まわれた御草庵の跡地。ここで聖人は法華経の読誦(どくじゅ)と門弟たちの教導に終始されたそうです。


身延山ロープウェイ
定員45名、片道所要時間約7分間で、山麓・久遠寺駅と山頂・奥之院駅とを結ぶ全長は1,665m。また高低差は関東一の763mを誇る三線交走式ロープウェイです。
標高1,153mの身延山山頂には、日蓮大聖人が故郷、房州小湊(現在の千葉県鴨川市)のご両親様・お師匠様を追慕なされた奥之院思親閣があり、参拝客が絶える事がありません。また、山頂には三つの展望台があり、東に富士山・天子山塊、南に駿河湾・伊豆半島、西に七面山・安倍山系、北に早川渓谷・南アルプス・八ヶ岳連峰・甲府盆地、そして、その向こうに秩父連山、と雄大な大パノラマを満喫する事が出来ます。
料金:往復1500円(片道860円)

奥之院思親閣
奥之院の回りには、日蓮聖人が遥か房州小湊を拝し、ご両親様お師匠様と国の平和を祈り、4本の杉を植えられ、思いを馳せた場所です。その杉は今なお茂り、樹齢700年を超える霊樹として近年は長寿のパワースポットとして信仰されています。

裏参道・千本杉
行きはロープウエイであっという間に山頂に着きましたが、ここへ通った日蓮聖人の足跡を辿るため、帰りは約5.5Kmのハイキングコース(裏参道)を歩いて下山することをお奨めします。かなり急な坂道ですが、下山山の道すがら心を和ませてくれたのが、一帯が天然記念物に指定されている「千本杉」という杉の古木のある場所。杉は、大きいもので高さ50mにもなるそう。差し込む光の筋の美しさに、しばし時間を忘れて見とれてしまいます。この美しい景色は、CMなどのロケ地としても活躍しているでそうす。

拝観料:無し…一部有料(宝物館300円)
ロープウェイ:往復1500円(片道860円)
駐車場:門前町で数か所有り(1時間300円~)
管理人の独り言
忘れちゃいけない身延山久遠寺での見物は、 ”しだれ桜” です。…これ見事!
全国しだれ桜10選の一つ、境内にある樹齢400年と伝わる2本のシダレザクラは、大きく垂れ下がる枝いっぱいに淡いピンクの花をつける。
見延山には名木が多く 日本さくらの名所100選にも選ばれています。


桜の季節に行けたら最高ですよ…。
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