大沼公園から望む北海道駒ヶ岳
北海道の南部に位置する渡島半島。そのまた南部に位置し、函館市の北約16kmの距離にあるのが大沼公園です。
駒ヶ岳の火山活動によってできた大沼、小沼、蓴菜(じゅんさい)沼の湖沼からなる景観は見物で、大沼には大小126の小島が浮かび、春から秋にかけてサイクリング、ランニング、ボート、遊覧船など、冬はスノーモービルやワカサギ釣りなどのアウトドアスポーツを楽しむことができます。
とりわけ素晴らしいのが ”日本新三景” と云われる駒ヶ岳を望む景観です。大沼のバックに横たわる駒ヶ岳の姿は訪れる人を魅了します。
日本新三景
大沼公園と北海道駒ヶ岳
日本三景(天橋立・松島・宮島)は有名ですけが日本新三景は知らない人が多いんじゃないでしょうか…。
日本三景は江戸時代前期の儒学者・林春斎(はやししゅんさい)が決めたもの。これに対し、大正5年、現在のブルーガイドブックで知られる実業之日本社が『婦人世界』の読者投票で決めたのが「日本新三景」(新日本三景)…
大沼公園(北海道)
三保松原(静岡県)
耶馬渓(大分県)
…で、それぞれに日本新三景碑を建立しています。
管理人は、日本新三景の中では、景観だけを考えたら大沼公園が一番だと考えています。何といっても大沼公園から見る駒ヶ岳の美しさは、素晴らしいです。
この景観は、一度見ておかなきゃダメ!
大沼公園の魅力は、4つの散策路にあり!
北海道に来たら、まず自然に触れなきゃね。大沼公園は、北海道の自然を感じられる4つの散策路が整備されています。126のもの島が浮かぶ大沼、島々の間を縫うよう橋で結んだ遊歩道が整備されているんです。
この散策路のどこからでも駒ヶ岳を見ることが出来て、所々に駒ヶ岳の撮影スポットが存在しています。何をバックに駒ヶ岳を撮影するかを考えながらの散策も、また楽しいですよ。
大沼遊覧船
「観光地に来て観光遊覧船など乗るもんじゃない」…とか言っている方がいるんですけど…中には ”確かに” という残念なケースもあります。
でも、大沼の遊覧船は乗るべき!
それも最初に乗るべき!
乗船時間は30分、大沼、小沼巡りをしながら、同乗するガイドさんから、大沼観光のおすすめを沢山聞くことが出来ます。
それに湖上から見る、駒ヶ岳は、また格別です。
ここまで言うと皆さん乗りたくなるでしょう。
それでは、さらに一押し…(でも、決して管理人は、遊覧船会社からバックを受取っているわけではありません…念のため…笑)
乗船料は1120円…安いんです。
観光地でチョットしたランチを食べたら、こんなもんじゃ食べられません。コストパフォーマンスとしては申し分ないと思います。
遊覧船 利用案内
乗船料:1120円
船着場:公園広場
運 行:40分毎に1本出ています
「千の風になって」モニュメント
名曲「千の風になって」が大沼の地で訳詩・作曲されたことを記念して2008年、駒ヶ岳を望む湖畔に設置されました。
作家の新井満さんが大沼のほとりに建つログハウスで、森を吹きわたる風を感じて完成させた名曲「千の風になって」。作者不明の英語の詩「a thousand winds」に感銘を受けた新井さんが、訳詞に曲をつけて友人に贈ろうと考えて作りました。
このモニュメントは七飯町産の安山岩をモザイク状に組合せたもので、周りの景観と調和させるために高さを低く設置しています。駒ヶ岳を望む人気のビュースポットです。
■散策路『大島の路』内にあります。
東宮殿下御展望の地碑
大正天皇が皇太子時代に御展望された場所。
日の出橋を渡り、少し小高くなったところに「東宮殿下御展望の地碑」があります。明治44年8月、大正天皇が皇太子時代、大沼に行啓されたことを記念して立てた石柱。
現在は碑のみ残っておりますが、当時はこの場所に御野立所があり、公園の大景を展望されたようです。
■建立:大正11年7月10日
■散策路『島巡りの路』内にあります。
大沼公園 利用案内
入場料:無料
駐車場:400円
所在地:北海道亀田郡七飯町字大沼町1023-1
管理人の独り言
北海道と言ったら何でしょう?
”当然昆布”
…北海道に来たら昆布を食べなきゃいけません。
大沼公園に近くに良い所があるんです…
”北海道昆布館”
…ここがまた楽しい。
場所は、大沼公園からクルマで10分走った辺りです。
昆布館は、福井にもあるんです。
北海道と福井の2ヵ所に昆布館はあります。
一見すると食品スーパーみたいなんですけどさもあらず。(中もスーパーみたいな感じなんですけど…笑)
昆布に関する商品がずらりと並んでます。昆布専門店とも違うんですけど…チョット??な商品も並んでいて楽しいんです。
とろろ昆布、サラダ昆布、昆布ラーメン、焼き胡麻昆布、昆布羊羹、松前漬け、昆布飴、こんなところは当たり前…(その他は、現地で確認ください…笑)
売店のほかに…
昆布ミュージアム
昆布の歴史・生態・科学・人との関わりといった視点にたって、その魅力・不思議の全てを、映像、道具、展示、パネルなどで楽しむことができる、昆布の博物館。精巧なロボットによる案内や、昆布の繊維で出来たドレス、昆布を原料にしたスピーカーなどコンブミュージアムならではの展示がいっぱいです。
昆布工場
清潔な工場内で実際にとろろ、おぼろ昆布の製造工程を見学できるスペース
…など昆布に関する情報がいっぱい!!
大宮公園に来た際は、是非立寄っていただきたい…楽しいですよ!
北海道昆布館 利用案内
入場料:無料
駐車場:有り(無料)
所在地:北海道亀田郡七飯町字峠下32-1
追記情報:昆布館 のこんぶくん!! 北海道の海底で育った昆布から生まれた妖精だよ♪ みんなに昆布のことをもっと好きになってもらえるよう 活動中なんだ♪
駒ヶ岳と大沼の成立ち
駒ヶ岳 噴火の歴史
駒ヶ岳は50万年ほど前に噴火をくりかえしながら、1,700メートル級の大きな円錐形火山に成長し、5万年〜 3万年前の大噴火により、山体の上部1/3ほどが大崩落を起し、現在の姿に近い山体になりました。
このとき、崩落泥流が裾野の河川をせき止め、古大沼というべき湖水を形成したと考えられます。その後、何度かの噴火活動によって、古大沼は分断され、大沼、小沼、蓴菜沼などが形成されました。
その後、2万5千年ほどの休止期を経て…
6000年前に降下火砕物と火砕流を噴出
5500年前に降下火砕物と火砕流を噴出
…し、長い休止期をおいたあと江戸時代に入って活動が再開しました。
つまり、今の駒ヶ岳は4回目の活動期にあるわけです。
この4回目の活動期の最初の噴火が、寛永17年(1640) ”寛永の大噴火” で700名あまりの犠牲者を出しております。
その後、現在までの350年ほどのあいだに、駒ヶ岳は大小十数回の噴火をくりかえしていますが、平成10年10月25日の小噴火が、もっとも新しい記録です。その間の大噴火は、寛永の大噴火を含めて4 回あります。
2回目の大噴火は、安政3 年(1856)9月25日に起きました。東山麓に厚い降下火砕物を降らせ、17軒の家屋が焼失し、2名の死者と多くの負傷者を出しました。一方、東南山麓では降下火砕物につづいて火砕流が流れだし、20人以上の犠牲者がでました。この噴火で山頂に直径200メートルほどの火口( 安政火口) が生じ、その中に溶岩ドームが形成されました。
3回日の大噴火は、安政の大噴火から73 年後の昭和4年(1929)6月に発生し、火砕流をともなう破局的な規模で、噴出した火山灰や軽石などは、長崎県雲仙・普賢岳噴火時の約2 倍、しかも一昼夜で噴出したといいますから、その爆発のすさまじさは、想像を絶するスケールであったにちがいありません。
この噴火で南東山麓の鹿部という村( 現在の鹿部町) は、1メートル以上の降灰、降下軽石などでおおわれ、死者は2名と少なかったものの、家屋の全焼全壊365戸、半焼半壊1,500戸のほか、家畜や耕地、漁場などにも甚大な被害をもたらしました。この噴火はまた、安政の火口を埋め尽くし、新たに昭和4年大火口( 直径230メートル) が形成されました。
昭和4 年の大噴火から13年後、昭和17年(1942)11月16日、朝8時ごろ鳴動とともに噴火がはじまり、噴煙が8千メートル上空に達し、火口付近には火柱が観察されました。
火砕サージも発生しましたが、幸い山麓にはいたらず、火山灰が数センチ積もったにとどまり、とくに大きな被害はありませんでした。
しかし、山頂火口原には、北北西から南南東方向に延長約1,600メートルの割れ目が生じました。
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