
硫黄山 アイヌ語で「アトサヌプリ」
「硫黄山(アトサヌプリ)」は、北海道弟子屈町から北へ14キロメートルの場所、摩周湖と屈斜路湖の間にある山です。第四紀火山で活火山に指定されています。
硫黄山は、川湯温泉の源でもあり、ゴーゴーと言う音と噴煙が立ち込め、地球の鼓動を間近で感じる事のできる場所です。

硫黄山 近隣観光地との位置関係
硫黄山⇔摩周湖 :移動時間16分
硫黄山⇔屈斜路湖:移動時間13分
摩周湖、硫黄山、屈斜路湖は、セットで楽しむ位置関係にある観光地と言えます。
硫黄山の歴史
硫黄山は、その名のとおり良質な鉱山資源である硫黄の豊富な山。明治期にはマッチや火薬の原料として、また外貨獲得の手段としても注目を集めます。
この山での本格的な硫黄採掘の開始は、明治10年。釧路の網元である佐野孫右衛門が、政府の許可を受け30数人の抗夫を使って採掘を開始しました。佐野はその後3年がかりで輸送路を開拓し、明治16年には全道一の採掘量を上げるほどの一大事業へと成長を遂げます。
その後、明治20年に採掘権は安田財閥の祖、安田善次郎へと移されます。安田は釧路集置監の囚人達を使ってわずか8ヶ月で標茶までの鉄道を敷設させ、硫黄の大量輸送の道を切り開きます。この鉄道は北海道でも2番目に古いもので、沿線の近代化に貢献するとともに今日のJR釧網本線の礎を築くこととなりました。
しかしこの大量輸送の実現により、硫黄資源はあっという間に枯渇し、鉄道の歴史もわずか9年で終幕。明治29年に安田は硫黄採掘事業から撤退し、採掘も中止となりました。
幻のごとく消え去った原野を走る鉄道ですが、現在でも硫黄山レストハウスの横から1.5キロほどの散策路にわずかに軌跡が残されています。散策路は両側に広葉樹が茂り、新緑のころには木々が道路を覆うように見えることから「青葉トンネル」と呼ばれています。

硫黄山 解説
硫黄山はアイヌ語で「アトサヌプリ」と呼ばれ、これは「裸の山」を意味する言葉。噴煙を上げる部分は硫酸ガスや硫化水素が発生しており、木々は生えておらず地肌が見えるため、このように呼ばれました。

山の形は溶岩ドーム状で岩がゴツゴツした印象。中央部には数百年前に水蒸気爆発を起こした「熊落し」という火口があり、今も大小合わせて1500カ所以上の噴気孔から火山性ガスを含んだ水蒸気が上っています。これは、想像以上の迫力。

現在は落石の危険性があるため登山者の安全を考慮して立ち入り禁止となっていますが、観光は可能です。硫黄の独特な匂いと低地に生える高山植物を楽しみましょう。

観光客が安全に散策できるように、安全区域にロープが張られています。安全区域から山頂方向を見上げてみると、沢山の噴火口から噴煙が立ち込め、硫黄の強い匂いがします。そして、噴火口を囲むように美しい黄色い硫黄の塊が見えます。

散策中にふと地面を見ると、小さな噴火口からお湯が湧き出て、硫黄の結晶が立っているのが見えます。

硫黄山 お奨めシーズン
「アトサヌプリ」のベストシーズンは、エゾイソツツジが咲く6月中旬から下旬まで…硫黄山の山麓には、およそ100haもの広大なエゾイソツツジの群落が広がっています。
硫黄成分のために酸性化したこの土地には、限られた植物しか生えることができません。エゾイソツツジは、酸性土壌を好む北海道の固有種。厳しい環境の中でも可憐な花をつけ、毎年6月~7月にかけて川湯温泉の初夏を美しく彩ります。
このエゾイソツツジの群落を、ゆっくり歩いて散策できるのが「つつじヶ原自然探勝路」。川湯温泉の街から硫黄山まで続く、およそ2.5km(徒歩で1時間程度)の小路です。木立の間を抜け、花畑を通り、じっくりと自然に親しむことができる人気の散策路。毎年6月上旬~7月上旬の1ヶ月間は、早朝からガイドつきの散策会も行われています。

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駐車場レストハウスで温泉たまごを食べるのをお忘れなく!

触れないほど厚いけど…こうやってガムテープで巻いてテーブルにぶつけて殻を割ればきれいに剥けました
硫黄山(アトサヌプリ) 利用案内
入場料:無し
駐車場:500円 ※2日間有効券で摩周第一展望台駐車場も利用できる共通券
所在地:北海道川上郡弟子屈町川湯温泉

管理人の独り言
硫黄山が位置する阿寒摩周国立公園には、他にも見所が満載です。
ここまで来たんですから…全部見て帰っていただきたい。
まあ…最低2日間は必要ですね…(笑)
最後に摩周湖では…
・未婚者が、霧のかからない晴れた摩周湖を見ると、婚期が遅くなる。
・カップルで摩周湖を訪れて、霧で湖面が見えなければ、関係が長く続く。
・お金持ちの人には湖面は霧に閉ざされ、貧乏な人が訪れると湖面は晴れる。
・晴れた摩周湖を見ると、出世できない。
…と言われています。
信憑性のほどは保障できません…(笑)
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