
日本ウィスキーの父
竹鶴政孝が初めて作った蒸留所
ニッカウヰスキー余市蒸留所は、サントリー山崎蒸留所と並んで日本のウィスキー産業の歴史に刻まれた重要な出来事でした。
ニッカとサントリーには浅からぬ因縁がありまして…今から90余年前の出来事です。
ニッカ創業者の竹鶴政孝は、イギリスでウィスキー作りのノウハウをマスターし日本に帰国していました。
ウィスキー製造を目指していたサントリーの創業者の鳥井信治郎がウイスキー製造に参入するため、スコットランドに適任者がいないかと問い合わせたところ「日本には竹鶴がいるじゃない」と教えてもらい、そこで招へいしたのが竹鶴政孝だったんです。
竹鶴は、鳥井とともに日本で初めてのウィスキー蒸留所であるサントリー山崎蒸留所を作り、初の国産ウィスキーを誕生させました。
その辺の詳しい話を書いた記事です…
「ニッカウヰスキー宮城峡蒸留所 NIKKA WHISKY - 旅cafe」
「サントリー山崎蒸留所 - 旅cafe」
…参考まで。

ニッカ創業者・竹鶴政孝
サントリー創業者・鳥井信治郎
竹鶴政孝と鳥井信治郎の会話…
竹鶴:「北海道の余市がウィスキー製造に日本で一番適してます」
鳥居:「却下!」
竹鶴:「なぜですか?」
鳥居:「遠いから」
竹鶴:「はあー…」
…二人は蒸留所建設地について対立したようです。
結局は、鳥居の意見が通って大阪、京都という大消費地に近い山崎に日本初のウィスキー蒸留所としてサントリー山崎蒸留所を誕生させたのです。
その後、竹鶴は国産ウィスキー第一号のサントリー白札を世に送り出すとともにサントリーを退社し、理想のウィスキー作りを目指して余市に来たのです。
ひたすらウイスキー製造に尽力を注いできた竹鶴政孝の人生は、朝ドラで取り上げられました。「マッサン」を見られた方もいると思います。
後に、「万年筆一本で、わが国のウイスキーの秘密を盗んでいった青年がいた」と言われ(誉め言葉です。)、現地の女性とも国際結婚を果たし、日本にウイスキー製造をもたらした人生は、まさにドラマです。


サントリー創業者 鳥居
ニッカウヰスキー創業者 竹鶴
…二人は、固い信頼関係で結ばれていたと考えるのが自然でしょうし、ドラマの中でも対立しながらもお互いを尊重し、尊敬しあうように描かれています。
そこで管理人は大きな疑問に直面しました…
ニッカウヰスキーのホームページには、”サントリー” について一切触れられていないんです。(※管理人には見つける事は出来ませんでした)
そして以前…
サントリー山崎蒸留所の記事を書くに際して、サントリーのホームページを見たんですが、 ”ニッカウヰスキー” について一切触れられていなかったんです。(※管理人には見つける事は出来ませんでした)
2社のホームページには、会社の歴史がキッチリ記載されています。なのに鳥居、竹鶴、二人の関係は一切触れられていないんです。
かなり不自然だと思いませんか?
という事は、あれほどの信頼関係で結ばれていた二人は、どこかの時点で決定的な決別をしたのかな?…なんて勘繰ってしまいますね。
長々と余市蒸留所と関係ない話をしましたけど…そろそろ本題に入ります。


竹鶴の回送より…
政孝:「結婚してほしい、リタ。君が望むならここに留まる」
リタ:「いいえ、あなたには大望があるはずよ。私たちは、日本に行くべきです」
毅然としながらも優美な感情を口許に浮かべて、リタは諭すように政孝に言った。家族や親戚の反対を押しきってなお、住み慣れた故郷を離れる事も厭わないというこの女性に恋した事を誇らしくも切なく、そして愛おしく思った。
…と竹鶴は記している。
ニッカウヰスキー余市蒸留所
"日本のウイスキーの父”と呼ばれるニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。自身のウイスキーづくりの理想郷を求め、たどり着いた場所…それが北海道・余市です。
竹鶴政孝は、スコットランドに似た冷涼で湿潤な気候、豊かな水源と凛と澄んだ空気がそろった場所こそが、理想のウイスキーづくりには欠かせないと考え、さまざまな候補地の中から小樽の西、積丹半島の付根に位置する余市を選びました。
モルトウイスキーの原料である大麦や、スモーキーなフレーバーを加えるためのピート(草炭)が豊富であることも好条件でした。
当時の余市は民家もほとんどなく、ただ雑草と土塊に覆われた湿原が続く寂しい土地。しかし、竹鶴の目は、この海風が吹く原野こそウイスキーづくりに理想的な場所であると見抜いていたのです。
1934年、ニッカウヰスキーの前身である大日本果汁株式会社が余市に設立されました。それから2年後、余市蒸溜所のポットスチルの炉に石炭がくべられ、ニッカウヰスキーの記念すべきウイスキーづくりの第一歩が刻まれたのです。

北海道 余市に工場完成
ニッカウヰスキー余市蒸留所
工場見学
工場見学は2種類…
・予約が必要な蒸溜所ガイドツアー
・予約なしで見るガイドが付かない自由見学(コロナの影響で現在は全て予約)
…に分かれています。
しかし、お奨めは圧倒的にガイドツアーです。(特に初めての方はガイドツアーにすべき!!)
見学スタート
見学コースでは、ウイスキーができるまでの全工程から、ウイスキーにゆかりのある歴史建造物までご覧いただけます。

パネルボードや蒸溜所の概要や紹介映像がご覧頂けます。また 、ニッカウヰスキーの歴代の商品も展示しております。
乾燥棟(キルン塔)
正門を入ってすぐに見えるのが、乾燥棟(キルン塔)です。特徴的な屋根は「パゴダ屋根」と呼ばれ、蒸溜所のシンボルになっています。

蒸溜棟
単式蒸溜器(ポットスチル)が並ぶ蒸溜棟です。余市では、昔ながらの石炭による「石炭直火蒸溜」が行われています。石炭直火焚蒸溜を行なっているのは世界でも希少であり、余市蒸溜所では今でも伝統的な製法を守り続けております。
創業者、竹鶴政孝はもともと酒蔵に生まれたという事もあり、ポットスチルの上部にしめ縄がされているのがとても特徴的で可愛い。

蒸留所ガイドツアーに参加すると近くで炭入れの様子を見ることが出来る。
この余市蒸留所は伝統を守り、世界では今ここだけという石炭直火焚き製法で蒸留を行っている。


こうすることでコクのあるウイスキーが作れるという事で、この辺にかなりウイスキー造りへのこだわりが見受けられる。見学中もこまめに石炭を足す場面を見ることができ、熱気と迫力がとても伝わる。


粉砕・糖化棟
大麦麦芽は粉砕された後、マッシュ・タン(糖化槽)で約60℃の温水を加えて攪拌され、麦芽に含まれる糖化酵素の働きで甘い麦汁(糖化液)に変化します。
※現在、粉砕・糖化棟内部のご見学はできません。

発酵棟
糖化液は醗酵槽(醗酵タンク)に移され、酵母を加えて、醗酵に入ります。 約3日を経て、アルコール度数7~8%のビール状の液体(もろみ)ができあがったら、これを地下の配管で蒸溜棟のポットスチルへ送ります。
※時期により見学できない場合もございます。予めご了承願います。

醗酵棟 こちらで醗酵させたものを、先ほどの蒸留棟に送り蒸留をさせることになる。
ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝の事務所として、昭和9年7月に建設されました。ニッカウヰスキーの原点となったこの旧事務所は、余市の工業発達の足跡を示す文化的資産として、余市町より指定文化財に認定されています。企業内の建物が指定文化財となったのは、道内ではここが初めてです。

旧研究棟(リタハウス)
昭和6年に建設され、最初は経理の事務所に、その後ウイスキー製造工程の研究、ブレンド、成分分析などを行う研究室として使用していた建物で、「旧研究棟(リタハウス)」の愛称で呼ばれています。「リタ」とは創業者竹鶴政孝の妻、リタの名前です。二人はスコットランドで出会い、1920年に国際結婚いたしました。
現在は、建物内部をご見学いただくことは出来ません。

もともとは住宅として建てられたが、同時に蒸留所の事務所としても使われ、さらにここでウイスキー製造の研究やブレンドも一部されて、研究室としても使われていた
旧竹鶴邸(登録有形文化財)
創業者竹鶴政孝が夫人リタとともに暮らしていた余市町の郊外「山田町」の住居を平成14年12月に工場内に移築、復元し、玄関ホールと庭園を一般公開しています。和洋折衷の造りとなっております。

一号貯蔵庫(登録有形文化財)
創立時に建てられた第一号貯蔵庫のある場所は、当時は余市川の中洲でした。 床は土のままで適度な湿度が保てるよう、また、外壁は石づくりで夏でも冷気が保てるように設計されています。

蒸留所設立当時からある場所で、現在は見える範囲の場所はすべて空樽で、倉庫奥に原酒を保管しているよう。奥行き50mという巨大な倉庫になっている。今現在は全部で26棟もの倉庫があるとのこと。倉庫の中は独特な、樽とアルコールの匂いが充満しております。
ウイスキー博物館
平成10年4月、ウイスキーの貯蔵庫2棟を改装し、「ウイスキー館」と「ニッカ館」の博物館としました。「ウイスキー館」では、ウイスキーについての歴史や製造工程を学ぶことができるとともに、有料の試飲コーナーがございます。「ニッカ館」では、創業者 竹鶴政孝・リタの物語や、スコットランドで学んだ際の貴重な資料などがたくさん展示されています。
ここはかなり楽しい…1時間は時間が欲しいところ。

そして最後はお楽しみの試飲
せっかくウイスキー工場に来たなら、ウイスキー飲みたいです。と言うか工場見学終わった時点で飲みたくて飲みたくて仕方がなくなります。
さすがニッカウヰスキー余市蒸留所…
なんと嬉しいことに、試飲も用意されているんです!しかも無料!!
用意されているのはニッカウヰスキー3種類…
・シングルモルト余市
・スーパーニッカ
・アップルワイン
…1杯づつ飲むことができるんです。(これだけでも酔える…笑)

…さすがニッカ…太っ腹!!

未成年やドライバーの方、お酒が飲めない方には、ソフトドリンク(りんごジュースとウーロン茶)が用意されています!もちろんこちらも無料で、さらに何杯でもおかわり自由なんです。
りんごジュースといっても地元で採れた余市産のりんごを使った果汁100%のジュースなので、とってもさっぱりとしていて絶品です!!(りんごジュースは、特にお奨め!…売店でも販売しています)

こんなにしていただいて…しかも無料!…ニッカさん本当にありがとう!!
そして最後は、お土産を買いに売店へ
ニッカオリジナルグッズ、スウィーツ、蒸留所限定ウィスキーなど…
こちらの売店、無茶苦茶商品が充実しています。売店目的で蒸留所に来る方も多いと聞きます。(Beerのマスターだとかね…ウィスキーの仕入れです)







そしてなんといっても
ウィスキー
シングルモルト余市 シェリー&スイート
500ml アルコール度数55% 6680円
その名の通りシェリー樽、スイート(甘い)このシリーズは、味の特徴が名前になっているのでわかりやすい。
シングルモルト余市 ピーティ&ソルティ
500ml アルコール度数55% 6680円
その名の通り、ピートが効いた塩っぽい
シングルモルト余市 ウッディ&バニラ
500ml アルコール度数55% 6680円
アメリカンオーク樽のバニラ感、樽香を感じる名前です
ニッカシングルカフェグレーン ウッディ&メロウ
500ml アルコール度数55% 6170円
ウッディだから樽感、メロウはスムーズさで甘みもしっかりある。ニッカが売りにしているカフェグレーンのみ…グレーン原酒のみで作られています。サントリーで言うと知多ですね。

シングルモルト余市2000's
500ml アルコール度数57% 6480円
フルーティーな香り、甘いウッディな香りとピートの調和、ピートが引き締める少しビターな味わい。2000年~2009年の余市原酒を使用したシングルモルト…もうじき終売なので見つけたら迷わずゲット。

もうじき終売なので見つけたら迷わずゲット!
ニッカブレンデットウィスキー 余市蒸留所限定
500ml アルコール度数40% 3050円
しっかり余市原酒のスモーキーさの特徴を感じることが出来る… ”限定” と名が入っている商品、お土産に最適!

ニッカブレンデッドモルト ピュアモルト・レッド
500ml アルコール度数43% 2160円
宮城峡と余市のモルト原酒で作られたお酒…主体モルト原酒は宮城峡
ニッカブレンデッドモルト ピュアモルト・ブラック
500ml アルコール度数43% 2160円
宮城峡と余市のモルト原酒で作られたお酒…主体モルト原酒はが余市

実験室の薬品入れみたいなボトル瓶がいいですね…実際にニッカのウィスキー調合の際の原酒入れに使われていた瓶の形との事ですよ
ニッカブレンデット 鶴
700ml アルコール度数43% 13,200円
ニッカウヰスキーが誇る最高傑作ブレンデッドウイスキーと言われています。
1976年に一般販売されていました。2006年に17年物としてリニューアルしたんですが原酒が枯渇して2017年に終売。その後、2016年に「余市」と「宮城峡」限定で発売されています。
チョット高いけど価値のわかる人はわかります。
現在、市場価格で2万円台で取引されています。今後もいつまで販売できるか不明なため、今買っておけば、値打ちが上がると思いますね。
ボトル裏の説明文
「甘く豊かな樽熟成の香りとフルーティーな香りの調和。まろやかな口当たりで甘いコクとビターな味わいが口いっぱいに広がります。甘く華やかな香りとほろ苦さ、ほのかなピートの余韻が長く続きます。」
・若干のアルコールを感じますが香りが華やか
・味わい濃厚、甘い、密っぽい
・チョット多めに口の中に含むとフレーバーの洪水、甘みが一気に広がります
・ストレートがいいでしょう
・ロックもいい…蜜の甘みが抑えられて代わってシェリー感が出てくる
・もったいないけど炭酸割り…よりシェリー感、甘みは完全に無くなる
・華やかでフルーティー、甘くて飲みやすいのが鶴の特徴

黒いラベルの旧竹鶴(700ml)が売られているという情報が上がってます。
現行のものは白いラベルの竹鶴で貴重な旧ラベルあったら迷わずゲットしていただきたい。

参考サイト:「アサヒビール」「世界の空々・Another Skies | 旅行の記録、日々の事柄について」
管理人の独り言
ニッカは商売がうまくないですね。
ニッカの商品は、価値が分かりずらいんです。
サントリーだったら…
山崎25年 市場価格80万円
山崎18年 市場価格8万円
山崎12年 市場価格4万円
白州25年 市場価格50万円
白州18年 市場価格6万円
白州12年 市場価格4万円
響30年 市場価格50万円
響21年 市場価格5万円
響17年 市場価格4万円
…ってシンプルで凄くわかりやすいし、現在でも販売されています。(出回ってこないけどね…その前にこんな高い酒飲めないよ…笑)
6月には、サントリー山崎55年が100本限定で300万円で売出されて話題を作っています。(すでにオークションに出されて8400万円で落札されています…詳しくは「サントリー山崎55年(Yamazaki-55 Year)落札される。…サントリー山崎って美味しいの? 飲み比べてみよう!! - 旅cafe」を確認ください。)
ニッカも鶴17年とか出すんだけど数年で終売…ホントの幻…。
シングルモルト余市シリーズも次々と終売
ザ・ニッカ12年に至っては、たった5年で終売
創業者の竹鶴政孝が職人気質だったから、会社の気風も職人気質なんでしょうね。
最後の最後になりましけど
ニッカウヰスキー余市蒸留所の有料試飲カウンター…
「ウィスキー倶楽部」
…を紹介します。

今ではなかなか手に入らない珍しいウィスキーも飲むことが出来ます。余市蒸留所には車以外で来ていただきたいですね。
飲めない、たのめない酒もあるんですが、珍しい酒が沢山置かれていますので目の保養にもなります。
The BLend
竹鶴12年、17年、21年、35年
宮城峡
シングルカスク余市10年
鶴17年
…ウィスキー好きにはたまらないラインナップ。
ルールは、全てストレート(15ml)でのご提供。
15mlっていうとバーで飲むストレート1ショットが30mlですから、半分の量だと思ってください。
メニュー 価格
シングルモルト余市10年 300円
シングルモルト余市12年 400円
シングルモルト余市20年 700円
シングルカスク余市10年 1000円
ニッカブレンデット 鶴 600円
余市 Limited Edition 2019 7000円(※これだけは10mlの価格)
他にも、珍しい酒、凄い酒が沢山あります。
町のBeerで飲むより、ずっと安いですよ…(笑)
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