乃木希典は、戦前まで忠君愛国的英雄として人々に敬愛されていました・・しかし、司馬遼太郎が「坂の上の雲」の中で日露戦争、旅順要塞攻略で多数の戦死者を出した ”愚将” と書いてから一転、現代では悪いイメージの方が強くなりました。
ロシア軍の拠点である旅順を陥落させるには二〇三高地と呼ばれる高台を奪い、そこから攻撃を仕掛けるのが有効とされていたのに、乃木は正面攻撃に固執し、多数の兵を無駄死にさせたというのです。
しかし、近年の軍事史研究によれば、たとえ初から二〇三高地を主攻撃点としてこれを陥落させたとしても、すぐに無傷のロシア軍に奪還されてしまうのは明らかだったとされています。
かつ、もし二〇三高地に全力を向けていたなら、東北方面のロシア軍が日本軍の左翼や背後から迫り、日本軍が全滅した可能性も高いという指摘すらされています。
■つまり、3回に及ぶ総攻撃でロシア軍は大打撃を受けており、二〇三高地を奪取せずとも早晩、旅順要塞は陥落していたんです。
■NHKでも特集を組んでましたね・・こうした事から言っても乃木将軍の今日の言われ方は、あまりにも不当だと私は思いますね。
■司馬遼太郎の 「坂の上の雲」 確かに名作、面白い、興奮しますよ・・でも乃木希典に対する評価は、ひどすぎると思いますね。