旅cafe

旅行会社の元社員が書く旅日記です…観光情報、現地の楽しみ方、穴場スポットなどを紹介します。…当ブログ記事は転載OK…リンクを貼っていただけるなら遠慮なくお好きにお使いください。

熊野古道

f:id:tabicafe:20200506073658j:plain

紀伊山地霊場を結ぶ参詣道
世界遺産 熊野古道

熊野古道は、2004年(平成16年)に「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部としてユネスコ世界文化遺産として登録されました。

道の登録は初めて…「で…いったい熊野古道とは何なのか!」 …なんですけど熊野三山と呼ばれる、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の3つの神社にお参りするための道が熊野古道なんです。(当然、熊野三山世界遺産

時代は1000年遡ります。日本最大の霊場として隆盛した熊野信仰という一貫した目的のために作られ管理されてきた道です。…当時、上皇女院から庶民にいたるまで多くの人々が熊野を参詣しました。「蟻の熊野詣」と例えられるほど多くの人々が切れ目なく熊野に参詣したと伝えられています。

熊野古道

熊野三山熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の3つの神社)へお参りするため、全国から人々が集まってきましたので、道は1本ではありません。…6本あります。下記の地図で説明します。

紀伊路(渡辺津 - 田辺)※世界遺産ではない
小辺路高野山 - 熊野三山、約70km)
中辺路(田辺 - 熊野三山
大辺路(田辺 - 串本 - 熊野三山、約120km)
伊勢路伊勢神宮 - 熊野三山、約160km)
大峯奥駈道 (吉野 - 熊野三山
…上記6路を熊野古道と言います。一番上の紀伊路だけ世界遺産から外れています。

高野参詣道高野山への7つの参詣道)は熊野古道ではありませんが世界遺産に含まれます。

f:id:tabicafe:20200505133017p:plain

熊野詣

数多の参詣者は、京を起点に淀川を下り、大阪に上陸しで海岸沿いを歩き、和歌山に入った後、熊野の玄関口「口熊野(くちくまの)」と呼ばれた田辺まで下りてきて「中辺路」に入って熊野本宮大社に参詣しました。

その後、熊野川を船で下り、熊野速玉大社を参拝して。海岸線沿いを辿って、熊野那智大社に参拝し、再び熊野速玉大社を経た後、熊野川を遡行して熊野本宮大社に戻り、都への帰途につきました。(つまり…京都⇒大阪⇒田辺⇒熊野本宮大社⇒熊野速玉大社⇒熊野那智大社まで来てから⇒熊野速玉大社⇒熊野本宮大社⇒田辺⇒大阪⇒京都…と帰ってくる)

往復約600km、約1ヶ月の旅程を歩くのが熊野詣でした。地図の「紀伊路」は本来、京都から熊野三山に至る、熊野古道全体を指します。

しかし後世、田辺から本宮大社までの道を「中辺路」、田辺から那智勝浦・新宮を通る道を「大辺路」と区分するようになり、高野山から本宮大社に至る路は「小辺路」、 伊勢から新宮、那智を経て本宮大社へ至る道は「伊勢路」と呼ばれるようになりました。

 

熊野古道ウォークお奨め場所

大門坂~熊野那智大社那智の滝
定番は、石畳が美しい「大門坂」を上り、熊野那智大社から那智の滝へ向かうコース。

f:id:tabicafe:20200505143412p:plain

 

f:id:tabicafe:20200506093752g:plain



苔むした石畳が美しい「大門坂」距離600m、石畳敷の石段は267段、入口2本の巨木は夫婦杉で高さ55m、樹齢800年。両脇は杉並木になっていまして132本立っています。

途中、熊野九十九王子最終の多富気王子跡があります。その場所に大門があったので「大門坂」と呼ばれるようになりました。

f:id:tabicafe:20200505191523j:plain
f:id:tabicafe:20200505191535j:plain

大門坂を登り切った那智山駐車場(おみやげ店等あり)から熊野那智大社へは参道の石段を約500m。上りの石段が続きますが杉木立に囲まれた熊野古道の雰囲気も満点の石段と、おみやげ店が並ぶ参道をゆっくりと登りましょう。
熊野那智大社那智山青岸渡寺に参拝した後は、石段を下って那智の滝へ。1段の滝としては落差日本一の名瀑で、熊野信仰のご神体でもあります。

www.youtube.com

熊野古道、大門坂から熊野那智大社までの映像です。(2分35秒)

 

大門坂へのアクセス

f:id:tabicafe:20200506093832j:plain

大門坂入口近く(徒歩3分)には無料の駐車場があります。お手洗いもありますので安心です。こちらにクルマを停めて熊野古道に向かいましょう。

 

※管理人のお奨め
大門坂は確かに素晴らしいが人が多い。観光ナイズされてしまった感があります。管理人のお奨めは、熊野那智大社、裏手から出ている「小辺路」に向かう古道が好きです。大門坂と同等の石畳敷の石段が続きます。(600m以上あるんじゃないかな…?)

昼なお暗い苔むした石段、静寂に包まれた森、人と出会うことは無いでしょう。…皆さんがイメージしている通りの熊野古道が味わえるはずです。

  

熊野古道詳細情報 

中辺路(なかへち)
大阪から紀伊路田辺に入り、左折して山に切れ込んでゆく(直進して南下するのが大辺路)奥深い緑の自然豊かな紀伊山地の山々を越えていく道のりです。平安時代から鎌倉時代では皇族や貴族の公式参詣道として100回以上も熊野詣(熊野御幸)で使われるなど、一番利用された道です。 

 

大辺路(おおへち)
大辺路は田辺で中辺路と別れて南下し、そのまま紀伊半島に沿って那智勝浦町に至る海沿いの道。水に関する様々な景色と出会えるのが特徴。和歌山県の主要河川・富田川では増水した時に姿を消す山王橋(さんのうばし)があり、柵など何もない橋を渡る体験などが人気。 

 

小辺路(こへじ)
北の高野山と南の熊野本宮大社の二大聖地を最短距離で結ぶ道。約70kmの間には1000m級の山越えが何度も立ちはだかり、上級者向けのコース。 

 

伊勢路
紀伊半島の東側を通るルートで、伊勢神宮熊野三山を結ぶ参詣道。江戸時代では「伊勢に七度(ななたび)、熊野へ三度(さんど)」と表現されたほど、この2カ所を参拝することは庶民の憧れでした。 

 

紀伊路
大阪府から南下し、和歌山県西部の田辺市まで南北にのびた道。 

 

大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)
吉野と熊野を結ぶ大峯山を縦走する、修験道の修行の道。1000-1900m級の険しい峰々を踏破する「奥駈」という峰入修行を行なう約80kmに渡る古道を指す。

 

王子社と熊野参詣道

熊野古道とは、昔の人びとが熊野三山熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)にお参りした道のことです。

熊野古道沿いには、九十九王子と言われる程たくさんの王子社があり、参詣者は王子社を巡拝しなが ら長く険しい旅を続けたのです。王子社とは、熊野の神様の御子神(ミコガミ)が祀られているところであり、参詣者の休憩所でもありました。

その最終王子の多富気(たふけ)王子が大門坂にあったんです。その場所に大門があったんで大門坂と呼ばれるようになりました。

 

管理人の独り言…現実の熊野古道

熊野古道は、熊野那智大社周辺は整備されていまして、皆様がよくテレビで見る苔むした昼なお暗い石畳敷の石段になっています。

でも、それはごく一部のまた一部なんです。少し離れると単なる山道、世界遺産登録がなされてからは、地元の方が管理してくれていますので歩くには問題ありませんが石畳はありません。…「あ!これ石畳っぽい」って場所は有りますけど那智大社周辺のような完全な形の石畳は残っていません。

でも石畳は残っていなくても、1000年前の先人が切り開いて地元の方が守ってくれている熊野古道です。石畳はなくとも探検するのも楽しいと思います。

f:id:tabicafe:20200506082102j:plain
f:id:tabicafe:20200506082050j:plain
f:id:tabicafe:20200506082141j:plain
ツヅラト峠道

管理人は伊勢路”ツヅラト峠道” を歩きました。人一人通れるだけの道幅の山道ですが、所々石畳の痕跡が窺える個所がありまして1000年前の人々へ思いを馳せたりして快適な散策を楽しみました。

熊野古道奥が深いです(実際深い…笑)研究する価値がありますよ。

 

 

当ブログお奨め記事

www.tabi.cafe