明治日本の産業革命遺産
韮山反射炉
幕末、天保(1840)11年のアヘン戦争を機に日本では、列強諸国に対抗するための軍事力強化が大きな課題となっていました。
そこで国産の大砲製造を目的に幕府が韮山代官江川英龍に命じ制作させたの、が韮山反射炉です。
反射炉とは…
反射炉とは、鉄を溶かして大砲を作る炉の事…炉の内部の天井に熱を反射させて高い温度を作り出し、鉄を溶かしたことからこの名前がつきました。
溶かした鉄は、大砲の型に入れて冷やし固めた後、中をくりぬいた。(当時の大砲は、中をくり抜いたんですよ…)
現在では、反射炉しか残っていませんが大砲を作っていた当時は、周りに大規模な大砲工場がありました。
当時の日本としては、最先端技術をもった最新鋭の工場が伊豆の国市にあったということなんです。
韮山反射炉は、江戸時代の終わりごろ、外国から日本を守るために、江川太郎左衛門英龍が幕府の命を受けて造りました。
実際に鉄を溶かした反射炉は、日本でもこの韮山反射炉しか残っていません。
ちなみに東京にあるお台場も、韮山反射炉で造った大砲が置かれています。
上記写真は、反射炉展示場の前に展示されている大砲です…水車の力を利用して大砲の芯をくり抜いたそうです。(場内にも川が流れています)
世界遺産「明治日本の産業革命 製鉄、製鋼、造船、石炭産業」
世界遺産、韮山反射炉は「明治日本の産業革命」8県11市にまたがる23の構成資産の一つです。…2015年7月、世界遺産に登録されました。
萩反射炉,恵美須ヶ鼻造船所跡,大板山たたら製鉄遺跡,萩城下町,松下村塾,旧集成館,寺山炭窯跡,関吉の疎水溝,韮山反射炉,橋野鉄鉱山,三重津海軍所跡,小菅修船場跡,三菱長崎造船所第三船渠,三菱長崎造船所ジャイアント・カンチレバークレーン,三菱長崎造船所旧木型場,三菱長崎造船所占勝閣,高島炭坑,端島炭坑(軍艦島),旧グラバー住宅,三池炭鉱・三池港,三角西港,官営八幡製鐵所,遠賀川水源地ポンプ室
ここで私からの耳寄り情報…
通常、有料の施設というのは、外からは、見る事が出来ません…でも韮山反射炉に関しては、敷地の外から丸見えなんです…敷地の中に入らなくとも入ったと、ほぼ同じ感覚で見る事が出来ます。…韮山反射炉をバックに記念撮影もできます。
で実際に資料館に入ったら必ず見ていただきたいのが10分間の案内ビデオです。…見れば韮山反射炉の歴史、成り立ち、役割など理解する事が出来ます。
実は、このビデオも反射炉棟向かいのお土産屋さん「反射炉物産館」内で見る事が出来るんです。
でも…まあ…入場料500円と安いですから…入って見てください…(笑)
もう一点…
反射炉棟向かい側は山になっています…お茶畑…畑の中には入れませんが…静岡に来たからにはね…やはりお茶畑を感じて行かなきゃね。
それと登りきると展望台になっていまして…ここからの富士山の眺望は絶品!
絶好の写真スポットにもなっていまして反射炉をバックに富士山の写真を撮る事が出来ます。
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