見るたびに色が変わる神秘の湖沼群
五色沼
2016年にミシュラン・グリーンガイド1つ星に認定。正確には「五色沼湖沼群」(ごしきぬまこしょうぐん)と言い、五色沼とは多くの湖沼の総称。
明治21(1888)年に起きた磐梯山の噴火で大小300もの湖沼が生まれたといわれ、五色沼はそのなかのひとつ。1時間ちょっとの散策コース「五色沼自然探勝路」毘沙門沼、赤沼、深泥沼、弁天沼、瑠璃沼、青沼、柳沼、など30もの湖沼で構成されています。
ですから5つの沼というわけではなく、様々な色彩を見られることから「五色沼」という名前がつきました。短い時間の中でそれぞれ特徴をもった沼を見ることができるのが魅力。
色が異なる要因は、天候や季節、見る角度、水中に含まれる火山性物質などによると言われています。四季や天候、時間帯などによっても、少しずつちがった色にみえるようです。
注意点
この一帯は、国立公園内の「特別保護地区(特に厳重に景観を保護する地域)」に指定されており、動植物の一切の採集が禁じられています。また、植生保護のため、コースの外には出ないようにしましょう。
五色沼自然探勝路
標高800m、3.6キロ、毘沙門沼、赤沼、深泥沼、弁天沼、瑠璃沼、青沼、柳沼を見ることができ、標高790mの毘沙門沼から標高830mの青沼間ですので緩やかな坂道、ほぼフラットな道。…散策路は整備されていていますが、岩がごろごろしていたり、雨降るとぬかるみができやすいため、歩きやすい靴で出かけましょう。
それでは各沼の解説に入ります。
五色沼には終点起点(どちらが起点、終点?)どちらにも無料の大型駐車場が整備されています。クルマで走れば6分の距離だから、どちらからスタートしてもいいと思いますが…管理人のお奨めは、裏磐梯ビジターセンターのある毘沙門沼側からの散策スタートをお奨めいたします。
裏磐梯ビジターセンター
裏磐梯ビジターセンターは、五色沼自然探勝路の東側の入り口にあります。磐梯朝日国立公園内に位置する「裏磐梯」の自然にまつわる展示をおこなっている施設です。
裏磐梯の成立ち、磐梯山噴火の前後の様子、23もある各散策コースの解説など、こちらで五色沼のお勉強をしてから散策に出かけましょう。
毘沙門沼
標高790m、五色沼の中では一番大きな沼、ボートもありまして湖面から景色を眺める事も出来ます。注意点が1つ、毘沙門沼回る遊歩道もありまして一周10分かかります。五色沼自然探勝路とは違いますから、間違わないように。
コバルトブルーの湖面に映る、正面に見えているの山は磐梯山(右側突起)、日本百名山の一つで会津富士とも呼ばれています。磐梯山の南側を表磐梯、北側を裏磐梯といい、五色沼は裏磐梯。
赤沼
赤沼は赤くはありませんが、沼のほとりに赤錆のようなものが付いています。これは酸化鉄の沈殿物でこの色が赤く見えるので赤沼と呼ばれるようになりました。
みどろ沼
緑色をした沼ではありません。漢字で書くと ”深泥” でみどろ沼なんです。3つの色を持つ沼と言われていまして、東部、西部、中央部で色が違います。手前から緑、赤、青の3色に分かれているのがわかります。
五色沼湖沼群には、大小様々な沼が30ありますが、その殆ど名前が付いていません。散策マップで記された沼以外にもキレイな沼がありますよ。
竜沼・弁天沼
竜沼は木々に葉が茂っている季節は一部しか見えません。でも、見ようと思って散策路を外れて歩くのは、反則ですのでしない事。
弁天沼は、五色沼湖沼群の中では二番目に大きな沼。展望台もありまして一服、休憩するには距離的にも丁度いい場所です。
瑠璃沼・青沼
瑠璃色は基本青ですから、見ようによっちゃ瑠璃かな?
青沼は近い…瑠璃沼を振り返ると青沼です。水面が青白いので青沼です。手前と奥で色が違いますよ。
遠藤現夢(えんどうげんむ)と赤松
散策路には、松林、赤松が生い茂っています。この松、実は埼玉から来たんです。このエリアは明治21(1888)年に起きた磐梯山の噴火で小磐梯が吹き飛んでしまったんです。その際の岩石なだれによって麓にあった川や村を飲み込んでしまい、477名もの人が犠牲となりました。
その際、堰き止められた川によって桧原湖、五色沼が出来たんです。景観を再生させようと10万本の赤松が植えられました。松は埼玉から取り寄せたんです。
この事業を行ったのが遠藤現夢(えんどうげんむ)です。現夢は私財を投じて植林事業を行ったんです。その遠藤現夢の墓石と噴火で亡くなられた方の慰霊碑が建っています。青沼の先、看板がありますのですぐわかります。
柳沼
こちら他の沼と違い透明度が高いのが特徴です。ここが散策路のゴール。お土産屋さんもありますよ。
管理人の独り言
磐梯山の噴火により、美しい五色沼をはじめ数多くの湖沼が作られました。中でも一番大きく、美しい島々が浮かぶ桧原湖。裏磐梯最大の湖で湖岸周約31km、最大水深31m。 桜、新緑、紅葉、雪景色と常に最高の景色を見せてくれます。
湖畔道路をドライブするだけでも楽しめ、特に新緑の5月中旬~6月は最高の季節です。そんな桧原湖を紹介いたします。
①五色沼自然探勝路、②桧原湖畔探勝路、③中瀬沼探勝路、④レンゲ沼・休暇村探勝路、⑤曽原湖畔探勝路、⑥秋元・中津川渓谷探勝路、⑦小野川湖畔探勝路、⑧小野川不動滝探勝路、⑨早稲沢・デコ平探勝路、⑩吾妻川渓流探勝路、⑪雄国せせらぎ探勝路、⑫猫魔ヶ岳やまびこ探勝路、⑬雄国パノラマ探勝路、⑭桧原歴史巡り金山浜探勝路、⑮堂場山どんぐり探勝路、⑯桧原・細野パノラマ探勝路、⑰裏磐梯野鳥の森探勝路、⑱磐梯山(裏磐梯登山口)、⑲西吾妻山登山道、⑳磐梯山(八方台登山口)、㉑磐梯山(翁島登山口)、㉒磐梯山(猪苗代登山口)、㉓磐梯山(川上登山口)
裏磐梯ビジターセンターに、上記23の各トレッキングコースについて、これまでスタッフが実際に歩いて収集した自然情報を掲示しています。
五色沼、素晴らしいんですけど裏磐梯の魅力のごく一部!…裏磐梯、桧原湖は半年かけて、1年かけて楽しむ場所です。
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