旅cafe

旅行会社の元社員が書く旅日記です…観光情報、現地の楽しみ方、穴場スポットなどを紹介します。…当ブログ記事は転載OK…リンクを貼っていただけるなら遠慮なくお好きにお使いください。

世界自然遺産 白神山地

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白神山地

ジブリ映画「もののけ姫」の舞台
世界最大級のブナ原生林 白神山地

白神山地は、秋田県北西部と青森県南西部にまたがる約13万haの広大な標高1000m級の山岳地帯。人の影響をほとんど受けていない原生的なブナ天然林が世界最大級の規模で分布していることから、1993年12月に日本で初めてユネスコ世界自然遺産に登録されました。

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宮崎駿監督のジブリ映画「もののけ姫」の舞台として屋久島とともにモデルになったことでも有名。映画の木の精霊の「こだま」が顔をのぞかせそうな美しい森林が印象的。

面積は東京23区のほぼ2倍、もしくは沖縄本島がすっぽり収まる大きさと言えばイメージがわくでしょうか。白神山地の約75%が青森県側、残り約25%が秋田県側で、青森県側の方が圧倒的に広いのだそうです。

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孤高の民 マタギ

マタギってご存知ですか?
マタギは、東北地方・北海道から北関東、甲信越地方にかけての山岳地帯で生きる「狩猟を専業とする」集団で、獲物は主に熊の他に、シカ、ニホンザル、ウサギなども獲物とした。

彼らの知識は幅広く、山菜、キノコ、薬草など山中で何日も生き延びる知恵と経験を備えていたんです。

マタギ …カッコイイ!!
管理人世代の男子は、誰しも一度は マタギ に憧れるんです。
そんな白神山地マタギ について触れておきます。

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白神山地、ここは原生林のブナ林が生い茂り、8000年前からの生態系がそのまま育まれている自然の宝庫です。この白神山地のブナの森とともに生きてきた人たちがいます。

彼らは、マタギと呼ばれ、狩猟や山菜取りなど山の恩恵を受けて暮らしてきました。このマタギによる エコツーリズム が注目を集めています。

 

彼らは何故エコツーリズムをしなければならなかったのか…
人と自然の調和を後世に伝える「白神マタギ舎」の活動

青森県南西部に位置する西目屋村は、岩木山をはじめとする標高1000級の山々に囲まれた地域でリンゴの里として知られています。

また秋田県とにまたがる白神山地の表玄関として県立自然高原やレジャー施設が整い四季の移り変わりに合わせ、全国各地から沢山の人々が訪れています。

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平成5年、白神山地が日本初、世界自然遺産に登録され、観光客が年間10万人を越えるようになりました。

この事で生活が大きく変わったと語る、西目屋マタギの工藤さん。
生活はどのように変わったのでしょうか?

工藤さん:「当初、世界遺産というのは、どういう物なのか、ぜんぜん想像つかなかったんです。私としては、特に不自由なく山で生活できると思ったんですけど…ふたを開けてみたら、核心地域の部分は、狩猟や山菜、きのこの採取では入れなくなったんです。私たちは生活が出来なくなりました。生活費を稼ぐために何かをしなけれなならない」…と笑顔で語る工藤さん。(しかし心中は複雑でしょう…)

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生活の場を奪われてしまった工藤さんたち。更に訪れる観光客たちが ”ブナ林を見て通り過ぎるだけの様に見えた” と当時を振りかえります…

工藤さん:世界遺産になりまして、大勢の人が来るようになりましたけどブナの事を、ブナ、ブナというだけで地元の人が、どのようにしてブナ林を守って来たか、そういう事には、全く触れる事は無かった。これではやがてお客さんに飽きられてしまうと思いまして、エコツアーガイドというものを立ち上げて、私たちの生活費も稼ぐ、そしてブナの森の事も説明できるようにしたわけです」

平成12年、工藤さんをはじめとする西目屋村マタギ6人で ”エコツアーガイド・白神マタギ舎” を設立。白神山地の伝統的な生活文化とその基盤となる自然を保存し、伝承する事。これらを目標に活動をスタートさせました。

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マタギ舎のエコツアーは独特で、基本的にコースは決まっていません。地域の暮らしや歴史、森歩きでの楽しみ方や自然との付き合い方を教わります。

参加者の足が赴くままに、”もっと奥に行って見たければご案内します” というのがマタギスタイル。季節によって異なる白神山地大自然を満喫することが出来、年々リピーターの数も増えています。

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このようなマタギ舎の活動に行政は…
西目屋村役場 産業課観光係 西澤さん:「入山規制や法的問題は対応できますが、そこに人がどうやって接していけるかを考えた時、ガイドさんの役割は大きいです。特にマタギ舎さんは、山との関わり方が深かった方々ですし、山菜ひとつ採るにしても、山の恵みを意識しながら活動しています。マタギ舎さんの活動を後世に伝えていきたいと考えます
…と村役場の西澤さんは語っていました。

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マタギ舎のガイドは11人。

マタギ舎スタッフ 牧田さん:「勉強しに来たと思われるのは本意ではないです。やはりお客様は観光できている、楽しみに来ていらっしゃるんですから、知の喜びで楽しんでいただければ嬉しい。”さよなら” っていった時に ”今日は勉強になりました” と言われたら負けだと思います。”今日はとっても楽しかった” って言われたら ”やった!” って思いますよ」
…とガイドの牧田さんは語っていました。

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マタギ舎 エコツアーコース
①高倉森、②マタギ道、③ブナ林散策道、④巨木ふれあいの径、⑤暗門の滝~渓谷美と滝を堪能、⑥津軽峠~赤石、⑦白神岳、⑧二ツ森、⑨十二湖、⑩春の花と新緑、⑪夏の沢歩き、⑫秋の紅葉、⑬冬のかんじき歩き、⑭マタギ小屋泊、 ⑮西目屋村に宿泊、⑯山の中でキャンプ、⑰目屋豆腐づくり体験

…と多彩な17ものコースがありまして、1名様から対応できますが、基本1グループからとなっていまして料金は、日帰り7,000円~30,000円とかなり安い!(1グループですからね)

山を知り尽くしたマタギのガイドですから安心です。
申し込みがあってから、それぞれの体力に合わせた細かいツアー内容が決められます。

マタギの技を見に行きたいものです。

※詳しくは、参考サイト「白神マタギ舎 公式ホームページ」まで…

 

白神山地 世界遺産登録エリア

基本、観光では世界遺産核心地域への立ち入りは禁止です。世界遺産登録地域ではありませんが、世界遺産緩衝地域という登録地域を守るために設けられたエリアがありまして、その部分の立ち入りが観光客に認められています。

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白神山地のブナ林を観光するには、2つのエリアがあります。
1.西目屋村
2.十二湖

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西目屋村、十二湖の2つのエリアは白神山地の核心部分を挟んで、それぞれ反対側に存在しています。

西目屋村エリア
世界遺産の径、ブナ林散策道、暗門渓谷ルート、ブナ遺伝資源保存林、マザーツリー、などのコースがあります。

どのコースも散策道が整備されていまして気軽にブナの原生林の雰囲気を味わうことが出来ます。

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世界自然遺産登録地域内に設置された遊歩道で、白神山地の自然環境・ブナ林を手軽に体感できる散策コースです。推定樹齢400年のブナ巨木、「マザーツリー」と出会えるコースなどがあり、早春、雪がまだ歩道に残る時期から散策でき、萌黄色のブナの芽吹きやスプリングエフェメラルを観察できます。春・夏・秋を通じて日本海型ブナ林とその林床植物を観察できる格好のフィールドです。

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十二湖エリア
世界遺産白神山地の森にあるとはいえ、十二湖の見所はやはり湖。しかも12ではなく33もの湖がある。全てを一度に回るのは至難の業。メジャーな湖に絞って回ったり、逆にあまり人気のない静かな湖を狙ったり。そういった湖めぐりと併せて、白神山地の森歩きを楽しむことが十二湖観光のポイントです。

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特に注目は青池。本当に青い…吸い込まれそうな青さ。

十二湖最大、いえ白神山地最大の見所といっても過言ではない青池。この湖だけで年に数十万人の観光客が訪れます。観光バスも乗り付け、団体客も多く、混雑する時間帯もあるので、記念撮影には譲りあいが大事。

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時間帯によって青の濃淡が変化し、午前中の昼近くに行くと透明度の高い透き通ったブルーが観られ、午後になると荘厳なシックなブルーを観ることができます。時間に余裕のある人はしばらく青池を見つめて濃淡の移り変わりを楽しむも良し。

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秋になると日の角度が下がるので昼近くにならないとキレイな青は出にくくなります。青池が何故このようなブルーなのか、諸説あるようですがまだ正式には解明されておらず、特に解明を進めている様子もありません。神秘的なスポットゆえ、このまま謎のままの方がいいのではないでしょうか。

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青池には木造の展望スペースが設置されているので観光しやすくなっています。十二湖に行くなら必ず足を運ばなくてはいけない、一生に一度は観て損のない、そんな絶景スポットです。

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管理人の独り言

世界自然遺産白神山地素晴らしいです。でも素晴らしさを理解し、楽しむためには事前準備が必要です。

ツアーに参加して ”お任せ” というのもいいでしょう。添乗員が詳しく案内、説明してくれるはずです。ツアーガイド付きのプランなら十分楽しめると思います。

しかし個人で行くなら、白神山地ビジターセンターに立寄って、白神山地の情報を改めて確認してから山に入っていただきたい。

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白神山地ビジターセンター 利用案内

入館料:無料 (大型映像観覧は有料)
開館時間:  4月1日~10月31日 午前8時30分~午後5時
     11月1日~  3月31日 午前9時~午後4時30分

休館日:4月~12月 第2月曜日(祝日の場合は翌日)※8月は第4月曜日
    1月~3月 毎週月曜日と木曜日(祝日の場合は翌日)
    年末年始 12月29日~1月3日

駐車場:普通車 60台 大型車5台(駐車料金は無料です)

所在地:青森県中津軽郡西目屋村神田61−1

■館内には、案内スタッフが常駐していますので白神山地の説明、お薦めなどを聞くと良いですよ。

■近代的な立派な建物です。山に入るための準備にも最適な場所です。

 

 

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