紅葉って…こうよう…もみじ…
正しい読みは、どちらなの?
旅行会社のパンフレット、旅の栞は通常…紅葉(こうよう)と読ませるものが多いようです。
例えば…「御岳渓谷の紅葉と〇〇にて懐石料理の昼食」…というように ”コウヨウ” と読ませる事が一般的です。
それでは、日本で紅葉の文化が始まったのはいつの時代なのか?…平安時代と言われています。
日本最古の歌集「万葉集」のなかで、すでに紅葉の美しさを愛でる多くの歌が詠まれています。…紫式部の「源氏物語」のなかでは、貴族の雅な遊びの一つとして紅葉狩りをしている様子が描かれています。
そんな貴族の様子を真似て、江戸時代には庶民も紅葉狩りへ出かけるようになったということです。
漢字で書いて「紅葉」これを”もみじ”とも読みます。
実は、旅行会社の社員というのは、読み方に関しての疑問を追求しなきゃ我慢できない動物なんです。…私も以前そうでした…という事で現役当時、調べてみました。
紅葉「コウヨウ」は大陸から伝わった漢語です。…対して「もみじ」は日本古来の和語です。
紅葉という漢語が日本に来る以前から「もみじ」という和語がありました。
日本人は漢字伝来によって和語も漢字で書き表そうとし始めました。
その時に漢語の「紅葉」という語が自分たちの「もみじ」の翻訳に使えると考えて「もみじ」としたのが始まり…漢語としては「コウヨウ」、和語としては「もみじ」…正しいという点ではどちらも正しいです。
でも現代の日本語では秋になって木々の葉が色づくことを「コウヨウ」…そのように色づく葉の代表である「かえで」を「もみじ」と使い分けるケースが多数派です。
つまりどちらも正解…「コウヨウ」「もみじ」の使い分けは各個人の自由です。…とは言っても「紅葉狩り」を「こうようがり」とは言いません…その辺をおさえておけば問題なし!
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