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大人がはまる ”数学ブーム” の謎…

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NHK クローズアップ現代より
大人がはまる ”数学ブーム” の謎…

もし一冊の本を開いた瞬間に想像もしない冒険が始まるとしたら・・それが日常生活では決して触れることのできない不思議な数学の世界への旅だったとしたら。

今、大人達がハマる数学ブームが広がっています。社会人向けの数学書は10万部を超えるベストセラー・・天才数学者が打ち立てた難解な理論など大学レベルを超える数式と正面から向き合う本も増刷を重ねています。

社会人向けの学習教室もキャンセル待ちが出るほどの盛況ぶり・・一歩一歩論理を積み重ねれば確実に頂上に到達できる楽しさが数学にはあると言います。

今、学生時代に数学が嫌いになって苦手意識を持ったまま社会人となった人々との間で静かな数学ブームが起きています。

まずは天才数学者が発見した難解な数式を本を片手に自力で導き出そうと挑んだ会社員、皆川昌記さんです。

皆川さんにとって数学は、この30年近くにわたって最も触れたくないものでした・・学生時代、数学に挫折した苦い経験があったからです・・ところがその皆川さんがある本との出会いをキッカケに数学にどっぷりとハマっています。

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合計で12万部以上を売り上げたと言う『オイラーの贈物』この本の主役は18世紀の天才数学者、レオンハルト・オイラー(1707-1783)が発見した上記画像の数式です。

πは円周率3.1415…、eも無限につづく数学の定数、iは2つ掛けるとマイナスとなる虚数と呼ばれる数です。

オイラーの式の凄さは、この奇妙な3つの数を組合わせると何故か『-1』という単純な値になってしまう事、手品のような不思議な美しさから数学者達が人類の至宝と呼ぶ数式です。

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オイラーの式は、数学ブームの原点と言われる物語にも登場します。
深津絵里寺尾聰 主演 映画『博士の愛した数式』・・交通事故による脳の損傷で記憶が80分しか持続しなくなってしまった元数学者「博士」と博士の新しい家政婦である「私」とその息子「ルート」の心のふれあいを美しい数式と共に描いた作品。

オイラーの式の不思議な魅力が多くの人たちの心をくすぐりました。・・この数式の神髄を知りたいと思った人は少なくなかったのです。

当初は、またすぐに挫折するかもしれないと半ば諦め気分で本を読み始めた皆川さん・・しかし中学レベルからスタートする基本的なステップを一段一段こなすうち自然とこれまで考えてたこともなかった世界に引き込まれました。

皆川さん
「xとyとrで円が描けるんです。コンパスじゃ無くて・・目で見て丸いものを数式で描けるんです」

このまま地道に進めば自分も人類の至宝の神髄を理解できるかも知れない・・皆川さんは以前の自分なら目指そうとも思わなかった遥かな頂に向かって一歩一歩、歩みを進める事になりますた。

今、数学の世界を地道に歩む事でまるで山登りを楽しむように数学の醍醐味を味わおうという人が増え知ます。

高校レベルの数学を社会人に教えるカルチャーセンター・・ここではあらゆる公式を基礎から導き出し、論理の積み重ねを一段一段確認して行く事に力点がおかれています。

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たとえば図形の問題を解くため多くの人がまる暗記するこのピタゴラスの定理三平方の定理)・・中学校でも習う直角三角形の辺の長さについての定理ですが証明の為には、およそ20のステップを辿らなければなりません。

しかし、その論理のブロックを積み上げてゆく過程には、まるで一つの構造物を自力で作り上げて行くような快感があると受講生の多くが感じています。

さて人類の至宝、オイラーの法則に自力で辿りつこうとする皆川さん・・その挑戦は2カ月以上にも及びました・・ピタゴラスの定理の場合は20のステップだった論理の積み上げがピラーの式の場合数千に及びます。

無限に続く数式や微分積分、目で文字を追うだけでなく自力で数式を変形し例題をこなしながら論理展開を理解して行く作業になりました。

皆川さん
「難しそうだち言って敬遠したりするんですが中身を一個一個泥臭く描いて行くと意外と手近にあるような感じなんです」

その後オイラーの式に辿りつく直前、最大の難所がやってきます・・『テイラー展開』と言われる高等数学への登竜門、ひたすら奇妙な文字式の計算が続きます。

皆川さんが本を手にしてから70日目、その時がついにやってきました・・何千もの論理のステップを積み重ね皆川さんは人類の至宝、オイラーの式に到達したのです。

皆川さん
「これだけややっこしい事をさんざんやったあげく、これ(オイラーの式)ですから、この美しさは凄いです・・困難を通り抜けてくるとこうなるんだと言うのが気持ちいいですね」

■絶対たどり着けないと思っていた遥かな頂にも一歩一歩論理を積み上げれば必ず辿りつく・・数学の確かな喜びに今、多くの人が触れ始めています。

 

 

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