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旅行会社の元社員が書く旅日記です…観光情報、現地の楽しみ方、穴場スポットなどを紹介します。…当ブログ記事は転載OK…リンクを貼っていただけるなら遠慮なくお好きにお使いください。

BBC 地球伝説 太陽の謎

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BBC 地球伝説 太陽の謎

太陽系ではどの惑星も規則正しく動いています・・太陽系の中にあるものは全て17世紀にアイザック・ニュートン(1642年~1727年 イングランドの数学者)が発見した天体力学の法則にしたがっています。

その法則のおかげで何百年も先の惑星の動きを予測する事が出来るのです・・そしてどの惑星においても惑星と太陽の間に月のような衛星があれば日食は起きます。

太陽の中心の温度は、摂氏1500万度以上・・私たち人類は長い事、太陽の謎を解明しようとしてきました・・太陽はどうして生まれたのか何で出来ているのか・・太陽の驚異的パワーの源とは。

19世紀イギリスの天文学者、ジョン・ハーシェル(1792年~1871年)は、太陽光線をとらえる為の実験を行いました。

ハーシェルは地球の表面にどのくらいのエネルギーが届いているか調べました・・使うのは温度計、水の入った缶と傘です。

缶の中の水が気温と同じになるまで待ちます・・温度計を水の中に入れ傘を取り除きます・・太陽の光を水に直接当てるのです。

直射日光が当たると水の温度は上がり始めます。水の温度を1度上げるのにどの位の時間がかかったかを測ればどれだけのエネルギーが缶の中の水に届いたかがわかるのです・・そこから1㎡当たりのエネルギーを導き出す事が出来るのです。

太陽が真上にある時、1㎡当たりに受ける太陽のエネルギーは、1キロワット=1000ワット・・つまり100ワットの電球10個分のエネルギーが太陽から届いているわけです。

ハーシェルはこの数値を基に太陽から放出されるエネルギーの数値を求めました・・地球は太陽から1億5000万キロも離れています・・と言う事は太陽は、1億5000万キロ離れたところまで膨大なエネルギーを放出してるのです。

なんと太陽からは1秒間にアメリカの1年間の消費電力の100万倍ものエネルギーが放出されているのです・・それが水と温度計と傘からなる簡単な実験からわかったわけです・・だから物理学は素晴らしい。

これだけの莫大なエネルギーを太陽は何億年もの間、放出し続けているのです・・太陽は寿命がとても長い星です。宇宙が誕生してから137億年だと言われてますが太陽は誕生してからすでに46億年・・宇宙の年齢の1/3以上です。

 

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太陽が46億年もの間、輝き続けているそのパワーの源とは・・・
今、太陽系が存在している場所はかつて光がない場所でした・・上記画像は天の川です。最初に目につくのは暗くなっている部分でしょう・・ここは星の無いところで分子雲と呼ばれています。

分子雲は水素を主成分とするガスやチリで出来た雲です・・この分子雲が太陽のような星を生みだす元になるのです。

分子雲の温度はとても低く絶対零度(理論上可能な最低温度-273.15度)を10度上回る程度でこの気温の低さが重要なんです。

気温が低いと物が動く速度が遅くなります・・この雲の中では全てがゆっくり動いているのです・・ゆっくり動いているおかげで雲を構成している分子を自らの重力で集める事ができます・・何千年もかけて分子は少しづつ集まって行きます。

重力によって雲の中の水素が集まり収縮し始めます・・自らの重力で収縮し始まる水素の塊、これが星の誕生です。

重力によってどんどん収縮を進めてゆくとやがて熱が生まれます・・そして星の中心が熱くなると水素が核融合しヘリウムに変わるのです・・太陽のように燃焼する星はこうやって生まれます。

太陽に誕生した仕組みがわかるとともに並はずれたエネルギーの源もわかりました・・水素がヘリウムに変わる核融合が太陽の全てのパワーの基になっているのです。

皆既日食は地球でしか見られない完全な日食、完全に太陽を隠す日食です・・太陽と月がぴったり重なります。

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太陽が完全に月の後ろに隠れました。実はこの状態の時にだけ肉眼で確認できる物があります・・太陽も周りが光ってますよね・・これはコロナと呼ばれるものです・・皆既日食の時にだけ見る事が出来るのです。

何故なのかはわかっていませんがコロナは太陽の表面よりずっと温度が高いのです・・コロナの温度は摂氏100万度以上、太陽の表面の200倍近い温度です。

コロナからは毎日沢山の粒子が放出されています・・コロナから宇宙空間に飛ばされる粒子は、1時間当たり70億トン、高温高速で飛ぶコロナの流れは太陽風と呼ばれています。

この太陽風は、遥か彼方、太陽系の果てまで流れているのです・・太陽風は目に見えませんが太陽から出た粒子は常に地球に飛んで来ています。

太陽の粒子は時速100万キロの速さで今も地球に飛んできています。でも心配する事はありません地球の表面は強い太陽風から守られているのです・・なぜなら地球には太陽風を遮る自然のバリアがあるのです。

自然のバリアとは自然に磁場の事です・・それが見えない貝殻のように地球を守ってくれているのです・・地球の磁場とは、地球の中心部に強力な棒磁石を置いた時に生じる磁気的な現象とほぼ同じものです。

磁場は地球の中心核(地球の中心部のニッケルからなる領域)から発生しています・・この強力な磁場がバリアとなり太陽風から地球を守ってくれているのです。

しかし太陽風の影響が完全に無くなるわけではありません・・太陽風が地球の磁場に当たると磁場は歪んでしまいます・・太陽と反対側の夜側の磁場が長く引き伸ばされてしまうのです。

引き伸ばされた太陽風の磁場にエネルギーが入り込み蓄積されて行きます・・どんどん蓄積されて限界に達するとそのエネルギーは解き放たれます。

そしてそのエネルギーの流れは北極と南極に向かいます・・その結果生まれるのが自然界で最も美しい現象の一つオーロラなのです。

更に太陽風は地球を通り越して太陽系の彼方へと吹き続けています・・そして磁場を持った惑星にぶつかるとオーロラを発生させるのです。

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木星の磁場は太陽系の中でも最も大きくまた強力です。これは宇宙望遠鏡ハッブルで観測した木星のオーロラ、木星には常にオーロラが存在しています。

地球を通り越した太陽風は止まる事無く、160億キロも進んできました・・それは太陽と地球の距離の100倍以上です・・太陽風はいったい何処で終わるのか・・その謎については現在探査機による調査が続いています。

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1977年2機の探査機が打ち上げられました・・ボイジャー1号と2号です。ボイジャー1号は今もアメリカ・カルフォルニア州・ゴールドストーン天文台へデータを送っています。

160億キロも離れたボイジャーと通信しているのです・・ボイジャーからの信号は16時間もかかってやっと届きます。

ボイジャーは1960年代に設計された小さな探査機です・・1977年に打上げられたそのボイジャーが30年以上経った今も正常に機能してデータを送り続けているなんて本当に本当に素晴らしい事だと思いませんか。

ボイジャー1号と2号は、太陽風が吹き続けている先を観測し続けています・・おそらく近い未来ボイジャー太陽風が消えて無くなる場所を探し当てる事でしょう。

そしてボイジャーは更に太陽系の外へと旅を続けるのです。

太陽は太陽系の全ての天体の総質量の99%を占めています・・太陽の驚異的な影響力のカギは重力です・・太陽の重力はとても強力で全ての惑星はその太陽の重力に引きつけられているのです。

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たとえばこの黒豆が地球、太陽から1億5000万キロ離れています・・この距離を1天文単位と言います・・ここでは1㎝としましょう・・海王星は太陽との距離が30天文単位なので30センチの場所に置きます。

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更にその先にあるのが冥王星を含むカイパーベルト天体(海王星の外側にある無数の小天体のこと)は50天文単位も離れた場所にあります・・50センチ・・テーブルの大きさです。

この辺が太陽系の大きさかと言うとそうではありません・・冥王星から先には水素やヘリウムで出来た薄いガスと塵が存在しています・・やがて氷の塊が姿を見せます・・太陽の回りを軌道を描いてゆっくり回って行くのです。

この天体群をオールトの雲冥王星より外側を回っている彗星群)といいます・・オールトの雲が存在している場所まではクルマに乗って行きます・・5万天文単位・・つまり先ほどのテーブルから500mも離れた所なのです。

地球は確か1㎝のところでしたよね・・ここが太陽系の最果てです・・オールトの雲が存在する太陽の重力のもっとも弱い場所です・・オールトの雲から先には何もありません。

太陽の光りが僅かに漏れていますがその光は、太陽系に最も近い星のプロキシマ・ケンタウリまで届くまで4年もかかります。

プロキシマ・ケンタウは天の川銀河を構成する2000億個の星の一つ・・実はこの星は今後の太陽の運命を物語っているのです。

チリの高度2500mにあるパラナル天文台、世界各国の望遠鏡が並んでいます・・ここから見る星空は肉眼で見ても素晴らしい眺めです・・星には色がついています。オレンジがかった赤、青白い星たち、綺麗です。

これまで天文学者たちは様々な星の進化の段階を観察してきました・・若くて明るい星もあれば、中くらいの年齢の太陽に良く似た黄色い星もありました。

彼らは比較的近くの1万個の星を観測し、その色と明るさを基に分布図を作りました・・ヘルツシュプルング・ラッセル図と呼ばれるその分布図は天文学の分野で非常に役立っています。

このヘルツシュプルング・ラッセル図によって星の歴史や進化を推測できるようになりました・・もちろん太陽の未来もです。(太陽は主系列星

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太陽の寿命はあと50億年、それまでは水素を燃やし続けていますがやがて水素が無くなると太陽の核は崩壊します。

そして太陽の外層は膨張し、色も変化します・・水星は膨張する赤い太陽に飲みこまれて消えてしまいます・・太陽は現在の200倍の大きさにまで膨れ上がり、地球の軌道にまで達します・・これが地球の終わりです。

100億年もの間、安定して燃え続けていた太陽は巨大な赤い星となってその一生を終えます・・最期を迎えた太陽はほんの一瞬2000倍の明るさになりますが長くは続きません・・やがて太陽は外側のガスを放出し冷たい核だけが残ります。

残されたその核は、ほとんど永久に輝き続けます・・しかし死んだ太陽から出たガスやチリは宇宙を漂いやがて巨大な黒い雲を形成します・・そしていつかまた新しい星が生まれるかも知れません。

宇宙で最も偉大な星、太陽と同じような星が再び生まれるかも知れないのです。

 

 

 

 

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